一昔前、「男は仕事、女は家庭」と言われていたことを記憶している。
ところが、今やイクメンなる言葉が流行り出し、時代は変わっていくものだと感じている。
自分の実体験ではどうか?
仕事熱心になればなるほど、家庭がゴタゴタしてくる。
仕事を優先すれば、家にいなくなる。
家事に育児になんやかんやと妻一人に大変なストレスがかかるのだから、それはそうだ。
では、今度は自分が家族のことばかりに関わっていたらどうなるのだろう?
当然、経済的に大変なことになる。
女は家事に育児に休みがないとよく言われる。
では、男はどうか?
自分の場合で言えば、仕事に育児、家事の手伝いと休みもない。
ところが、そんなことを正直に言えば、妻や世の女性陣からヒンシュクを買うのだろう(笑)
飲み会だってあるし、仕事しているほうが楽じゃない・・・なんてね。
でも、自分が感じている実態はそうなのだ。
休みなんてない。
経済的に大きな柱となっていく責任もある。
だから、休んでなんていられないのだ。
だから、どちらが大変か?
こっちのほうが大変だ!なんていってもはじまらない。
敢えて力なき理想論を言えば、お互いに助け合って生きていくものが夫婦なのだ。
でも、実際の現場ではそのような理想的な観念は通用しなくなる。
お互いに切羽詰まるほど、キレイごとではなく、お互いの未熟さが不満や怒りと共に溢れ出る。
そういうのは、やっちゃいけないのはわかっている。
でも、自分は未熟なためか、こうしたせめぎ合いが必然的に起きてしまう。
切羽詰まるほどに起きてしまう。
だからこそ、人間は成長していくのだと思う。
己の未熟さをとことん、嫌というほど知るのだから。
一つ屋根の下で共に暮らしていくとは、そういうものなのだと思う。
いろいろな問題が起き、そうしたものを抱えながら生きていくのが家族なのだと思う。
男の立場で言えば、仕事だけやっていればいいわけではなく、仕事さえやっていればいいわけでもない。
男でも女でも生きていくって大変。
独身も所帯持ちも、同じように大変。
ゆっくり読書ができる時間が欲しいなんて思う。
自由になる時間もお金もあればいいなんて思うこともある。
でも、そんな時間やお金なんてあったほうが、むしろ人を腐らせる。
大変なほうがいい。
大変なことがあったほうが、人生も充実していく。
密度の濃い生き方とは、そういうものだと自分は捉えている。