たとえば、病気に苦しんでいるとする。
あるいは、仕事上でのトラブルを抱え、悩んでいるとする。
そんな苦中にありながら、本との出会いによって人生が変わりましたという話を聞く。
しかし、本を読んで本当に変わるのか?僕には疑問だ。
末期がんの患者が、本を読むことによってガンが治り、元の生活に戻れるのか?
身体に障害を抱えた人が、本を読むことによってその障害が取り除けるのか?
僕はそんなことはないと考えている。
なぜなら、そのような効果を期待して本は読むべきものではないと考えているからだ。
この本を読んでどうなるのですか?ということも聞く。
ぼくだったら、どうなるものでもないと答えるだろう。
にんじんぶら下げて、何か結果にありつくために読書をするものではないからだ。
では、何のために本を読むのだろうか?
命を燃やすためだ。
そのエネルギー源が本だ。
寿命が短くとも、障害や悩みの種を抱えていても、それでも精一杯生き抜いてやるという意地だ。
それによって新たな活路が開けるのかもしれない。
でも、命を燃やせばそんなこともどうでもよくなってくるのではないか?と僕は感じている。
今は何かメリットがありそうな本ばかりが目立つようになっている気がする。
しかし、何か得しそうだからと読んだ本のことごとくは、僕の経験上、役立っていない。
その時代、時代を生き抜いた人々と魂を共鳴させる読書を僕は求めている。
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