昨年末に東急ハンズがカインズに買収されるという衝撃のニュースが日本を駆け巡った

どうでもよい第三者のとしての立ち位置を敢えて横にやり、「当事者」の立場に立ってこの問題を捉えるにあたり、やはり個人的な最大の論点は買収後の屋号をどうするかということに他ならない

もっと確信に近いポイントを踏まえていうと、「ハンズ」というもはや国民的になった"固有名詞"を生かすのか殺すのか、とも言い換えていいだろう

親会社の東急不動産から一定期間「東急ハンズ」の屋号の使用を認められていることが報道されているが、この問題を語るにあたりカインズとしても死守したいだろうハンズが長年築き上げたブランドを可能な限り継承するための第一の保険は「ハンズ」のネーミングを残すことではないかと思う

同時に「カインズ」のブランド名を反映させることにこだわる必要は全くなく、商品ラインナップや仕入れ、販売戦略の新企画など、ソフト面で工夫を凝らせば良い

どう体の良い御託を並べようが、買収劇で動いたキャッシュを短期間に回収する至上命題をクリアするには、まずは売れるものを優先して取り扱い、足を引っ張る少量多品種の在庫や取り寄せ品サービスを薄くして経営効率をあげることが、都市型ホームセンターの展開へ大きく梶切りしたカインズの急務だろう

ハンズのような多品種少量の魅力的商品ラインナップが無くなるのは寂しい気がするが、結局買収によるリブランディングとはそういうことである