しかし宮崎駿が災害後にファンタジーは無効と発言した事に憤りを感じておられるのは、
おかしな話で、もともとスタジオジブリは「有り得ない絵空事の世界」を飯のタネにしてきた
「芸能集団」であり、そいつらにいきなり「リアリティ」を要求するのは筋違いである。


上記はこの前読み終わった本について書かれた
書評のひとつの一部
真夏日のゴルフ途中で飲みたくなるビールを我慢するがごとく、
途中で読みたい衝動を何度も堪えて
ようやく紐解いて、いくつか読んだ書評中で印象に残った件
何が印象に残るのかと言えば
上記の最後の部分、「そいつらに・・・」の箇所は
この書評の書き手が対象の著作の内容を読み違えているから
著者は現実の存在を前提として、それと相反するファンタジーへの
固執こそ、震災発生後のジブリの役目ではないのか、
と以下記述のように、冷静にかつやや叙情的に自説を展開したのである

震災が起きたからファンタジーに意味がないのだとしたら、
今まで何をやってきたのか。ファンタジーに関わってきたあんたの人生は
何だったのか。
逆だろ?今こそ作れよって話だ。


まだ一巡したばかりだが、この著作は奥深い
何度も読み返してその奥義を理解して、投げかけられる問いに対して
十分な回答を組み立てなければいけないと感じる、
久しぶりの良書である