我が家の近所に
古いUR賃貸の小規模団地がある
ここへほぼ毎週1回はサイレンを
鳴らして救急車が駆けつける
在宅している夜間にそう感じている
のであるから、日中の分を入れると
実態は恐らく何倍にもなるだろう
塀も柵もないオープンなこの団地
足を踏み入れてみると
高齢者の居住率が高いことがわかる
ググってみたら昭和43年に管理を
開始していることがわかった
例えば、入居開始当時に居住を始めた後
ずっと住み続けていた、とすると80歳近くになる
住人がいてもおかしくないことになる
救急車の出動頻度とその状況が
無関係でないことは容易に想像できる

勿論、救急車出動に関する全ての事案が
高齢化問題と結びついているとは思わない
結構な割合で不必要な要請があるだろうし、
現実、夜中に消防車が10台位駆けつけた
騒ぎの時に、結局何がそれほど問題だったのか
わからないうちに、事態が収束したこともある
その話についてだが、
日本人の納税意識は低く、
警察や消防といった役所のサービスが
どこまでも無料のものである、という
勘違いが原因の一端になっているともいえる
この前アメリカに留学していた知人から、
ある州では例えば交通事故が起きて被害に
あった人がいて、その人の為に救急車を呼ぼうとすると
その費用は呼んだ人の負担になるから逆に
救急車を呼ぶな、ということになると聞いた
日本の英語の参考書によく載っている
「Call an ambulance」というフレーズは
誤解を含んでいる、というわけだ

必要度の大小はともかくとして
厚労省が進める現在の在宅医療の
考え方が変わらなければ、
10年後に昼夜を問わず
サイレンが鳴り続ける街が
今以上に各所に出現しているかもしれない
その時、搬送費用が3割負担でない
とは言い切れない