喫茶店で
隣に座った初老の男性
雪駄履きの格好からみて
恐らく近所に住む
この店の常連客みたい
当日店内は
利用客で結構混雑しており
カウンター内側の店員は
血相を変えてフル回転
するといきなりその男性は
近くの店員に話しかけ始め
最近行った飲み屋での
出来事を披露し始めた
最初はそのやり取りを
聞くだけで持参した本を
読んでいたが
不意に目をそちらへ向けると
店員は仕事に夢中で
男性には目もくれず
まるでその男性が
独り言を言っている
ようだった
多分男性のしている話は
今日と同様、何気に見知らぬ客に
話しかけ始めたところ
スゴい剣幕で怒鳴られた
そんなところだったのだろう
途中、荷物を置いたまま
店を出ていき、その傍若無人ぶりを
店員は見て見ぬ振り
その男性がボソッと
『きっとあたしの存在自体が気色が
悪いんだろうなぁ~』
追っかけでもKYの分析がしっかりと
出来ている人が
案外長生き出来るのかも