10/10~14 たけしたち第一弾レコ発ツアー行ってきた。 | たけしのブログ

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うたうたい、たけしの入間からのお便り

前日少々飲みすぎて、いつ寝たんだかはっきりしないけど、
朝7時に起きたとき、明らかに寝たりなかった。
ふらふらでスーツケースを引きずり、ホームにいた電車の最後尾に飛び乗った。

通勤ラッシュかと思いきや車内はそこそこに空いていて、立ってる人がちらりほらり。
荷物もでかいし、座席列から離れた一番後ろに立っていた。
席が空いたら座りたいなあ、と思いつつふた駅み駅。。。

背中の壁越しに車掌が
「一番最後尾車両は女性専用車となります」
はっ!!
この車両だ!
そういや女しかおらん。
何人かがちらちらこっちを見てくる。
冷たい汗が流れてきた。
噂には聞いていたがこれが女性専用車に乗ってしまったおっさんの気まずさか。
それにしても車掌!
そんな放送しなくても、ちょっと扉開けて耳打ちしてくれりゃあ良いじゃないか?
俺しかいないんだから。
いやあ、空いた席に座らなくてよかった。
しかたなし、次の駅でそそくさと降り、1両前の車両へダッシュした。

そこはなぜか男性、いや「おっさん専用車両」だった。
匂いがきつい。
空気がよどんでいる。
殺伐としている。
あっちとこっちでえらい違いだ。
まるでニューヨークの地下鉄のようだ(乗ったことないけど)。

そんなつらい状態でツアーは始まった。



東名の集中工事を避けて、中央道を選ぶ。
だがこっちも事故渋滞発生。
どっちが早かったんだろう?

30分遅刻してライブハウス入り。
どたばたとリハをして、どたばた物販の準備。
どたばた開演して、あっという間に自分の番になった。

ライブはどたばたせず、落ち着いてできた。
これでしくじって、CDが売れなかったら、送り出してくれた入間のみんなに申し訳がない。

ライブ後はどたばたと物販をし、片付けて、ホテルへチェックインに走り、
みんなを拾って、再びホテルへ。
気づいたら午前1時。
一日中ずっとばたばたした日だった。
くたびれて眠い。
しばらく何も食べてなかったので、コンビニで弁当とビールを買って、食って飲んでばたんと寝た。
名古屋らしいものは何も食わなかった。

チェックアウトは10時。
同部屋のかつみが起こしてくれるだろうと期待したのがまずかった。
10時20分、森さんの電話で起きる。
かつみとふたりで土下座する。

京都へ向かうにはまだ早いので、パルコのタワレコへ行き、カレーうどんを食う。
特記することはあまりなし。

京都へ着いて、時間があったのでひらぱーさんがいる三十三間堂へ。
大量の仏像に圧倒されながらも、シンとした気分になる。
修学旅行とかでここへ来てもきっと楽しくなかっただろう。
ちょっとおっさんになった今だから気持ちに響くところがあったのだ。
行ってよかった。


京都三条から小川沿いの木屋町通りに入り、すぐそばにVOXホールはあった。
2度目だ。
ステージは下。
お客席が段々に上がっていく。
お客さんから見下ろされる感じ。
目を伏せず、上を向いて歌おうと思った。

どうも鼻がむずむずして鼻水が気になってしまった。
2,3回致命的なミスをした。
自分のギターで始まる曲なのに、足元のスイッチを切ったまま忘れ、音が出ず。
MCからやり直したら、お客さんは温かい目で見てくれた。
ハーモニカをホルダーにセットしたが、通常左に行くほど低く、右に行くと高い音。
なのに逆さにセットしてしまった。
ごまかそうかと悩んだが、やっぱり無理。
落ち着き払ったふりをして曲をやり直した。
これだけ続くと落ち込んでいきそうだけど、ちょっとは成長したのか、感性が鈍くなったのか、
気持ちを建て直し、さらに高めることに成功した。
結果良いライブだったと思う。


かつみの友達のカメラマンが撮ってくれた。上を向いて歌っているところ。

そのまま軽く打ち上げをして、京都に泊まらず大阪へ夜走りした。
距離は40キロくらい。
入間-東京間くらいだね、と誰かが行った。
車でちょっとの距離だ。


鼻水は鼻風邪だったようで、喉までおかしくなって、喘息まで出だした。
風邪薬を飲んでだましだまし寝る。

森さんと早起きして朝飯を食いに行くが食欲がない。
悪化したようだ。
近くの耳鼻咽喉科に駆け込む。
「鼻の中がひどく腫れて、声帯もぶよぶよになってます。今日は安静に」
なんて言われてもそうは行くまい。

タワレコなどお店訪問をしようと思っていたが、薬を飲んだら眠気が襲ってきたので寝た。

午後3時、身体は重いが起きて出かけた。
梅田から心斎橋まで禁断のタクシーに乗った。
まるで外タレだ。

かつみの友人ミュージシャンや、knaveのスタッフ、ケイスケさんやリクオさんたちと話すうちにだんだんテンションが上がってきた。

もう何度目のミナミホイールだろう?
こんな身体の状態で迎えるのは初めてだし、
こんな状態なのに、落ち込まずにいるのも初めてだ。
なるようになるのだ。

お客さんはずいぶん入ってくれた。
期待以上。
声は出なかったけど、それを察知したメンバーがグイグイと音を持ち上げてくれた。
おかげで気持ちは上がったまんまだった。
ツアー3日目にして、メンバーのすごさを思い知った。
最低の状態で最高のライブができた。

打ち上げは慎ましかった。
みんなくたびれていた。
早めにホテルに帰った。

同部屋の森さんは飲み足りなかったらしく、ビールを買いに外へ出た。
けどなかなか帰ってこない
飲み行ったのかな?
1時間近くしても帰ってこない。
おかしいぞ、と思ったころ、携帯が鳴った。
僕のじゃない。
森さんのだ。
ぱっとみたら「公衆電話」
出たら案の定、森さんだった。
鍵も持たず、携帯も持たず、半そで半パンで、ホテルにも入れず。
公衆電話を探して、夜の梅田をさまよっていたらしい。
「今駅からかけている、しばらくしたら下まで迎えに来てくれ」
彼にとっては賭けだっただろう。
僕の電話番号など覚えておらず、自分の携帯にかけたところで、気づかれるかどうか?

「寒かったあ、よかったあ」と安堵の表情を浮かべながら僕にビールを差し出してくれた。
正直、もうビール飲まずにとっとと眠りたかったが、彼の顔を見ればそんなことは言えない。
「よかったね森さん、ビールおいしいね、おいしいね」
と言ってあげた。


3泊4日、短いようで長いようでやっぱり短かった。
帰りはうどんだのラーメンだのを食べながらゆっくりゆっくり帰った。

4日ぶりの入間はけっこう冷え込んでいた。
ちょっと見ない間にゴンは毛が伸びてみすぼらしくなっていた。
うっぷんがたまっているだろう?
明日は河原で思いっきり走って汚れて、洗って毛を切ってやるぞ。

 
目が見えない。