漫才、コント、ショートコントなどが代表例だが、ピン芸人となるとさらにその芸風は細分化されていく。
僕のように漫談をやる人、1人コント、フリップ芸、どどいつ、南京玉すだれに水芸。
早食い、ロシアンルーレット、逆立ち。
なかには「一人二人羽織」という、大きめの羽織をはおった人が舞台上でうどんを食うだけというのもある。
そんな選び放題の芸の中で、僕が絶対に出来ないと自信をもって言えるのがモノマネである。
とにかく、誰かのマネというのが出来ない。こう書くと、個性派で唯一無二で、孤高の虎のような印象を受けるだろうがモノマネの話である。
それでも、チャレンジしたことはあった。
最初の挑戦は小学生の時。だいたいどこのクラスにもお調子者の一人や二人いるものだが、僕のクラスにもそんなやつがいてモノマネを披露してはウケていたのだ。
それを羨ましく思った僕は、さっそくお調子者の周りに出来ていた輪に割って入ってモノマネをやったのだ。
「ン~、どうでしょうかねぇ~」
ぶっつけ本番ということもあり、まずはフレーズで誰かすぐにわかる長嶋監督をチョイスしたのだが、どうにも反応が悪い。
というか、スベった。女子の視線が痛い。
敗北感を覚えた僕は、負け惜しみにその年のドラフトの結果をボロクソに貶しながらその場を去った。
翌日、リベンジに燃える僕は再びみんなの前に立っていた。
前回の反省点として、やはり長嶋監督はモノマネとしてはベタすぎるし、女子ウケも悪いと判断したので、今回は人気ドラマよりネタをセレクト。
当時放送されていたドラマの主人公である、田村正和さん演じる古畑任三郎のモノマネである。
「エー、ンー、アっハッハッハー、エー、んっフッフッフッエー、フッフゥ、フゥフゥ、ハッハァー」
過呼吸と間違われて保健室に連れて行かれてしまった。
時間が長いとみんなが途中で飽きちゃうんだろうな。一発、一言で出来るネタにしよう。
そう反省を胸に秘めて、更に翌日の朝のホームルームで僕は3度目の正直、渾身のモノマネを披露した。
「元気ですー!ダー!ダー!ダァー!」
なんと、そこでも誰一人として笑ってくれないのだ。あんなにおっきな声を出したのに。
横の席のやつがボソッと「見りゃわかるよ」と言っていたので、ひとまず誰のモノマネかは伝わっていたようなのだが。
こうして、僕の初挑戦は散々な結果となってしまった。その後も折を見て挑戦してはいるのだが、なかなかうまくいかない。
外科医の日雇いバイトをした時に、ふと思いついて手術中に小声で
「ヤバイよヤバイよ」
と出川哲朗のモノマネをしたのだが、似ていなかったせいか執刀医が別の奴に交代になってしまった事もある。
また、ぶらり途中下車のナレーションのモノマネも不発に終わった。
これはかなりの自信作で、ナレーションをパントマイムで表現するという画期的なものだったのだが、蓋を開けてみれば阿藤快が無言で歩いているだけという、ネタなのかどうかすらも怪しいものになってしまった。
その他にも産気づいたオオサンショウウオや、寝起きの杉田玄白、クロワッサンなどなど、持ちネタは多数あるのにどれも不評なのである。
一体なぜなのだろうか。今もそれはわからない。
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