月命日には少し早かった9日の日曜日、霊園まで足を運んできました。
ちょうど桜が満開の、霊園。
坂道になっている地形の影響と、びっしり密集した花弁の重みのせいでしょうか。枝先は私の手が届く位置にあり、思いがけずじっくり観察できた桜。
何という種類の桜なのか、私には分かりません。
一言で言い表すのが難しい、複雑な色合いが集まって、一つの花を形成している。その様子を何と表現すればいいのか。基本となるのは白なのだけれど、当日の曇天を映しこんだような、少しの青みを含んだ憂いのある白。そこにしべの艶やかな濃い紅色と、花びらの先端部には初々しい薄紅桜色。小さな花の一つ一つをを形成するのは、危ういほどのバランスで保たれる色の共演。遠目から見たら、花々が集まって織りなすのはただ一色の桜色となるのに、個々がそれぞれに主張する絶妙なハーモニーがある。
できたら私も不協和音なんてない、きれいな響きの中で暮らしていたいと思うのに、それだけしか望んでいないつもりなのに、どうしてだかうまくいきません。だったらきれいな場所を求めてまたもがきながらでも進むのか、諦めて濁った中で暮らすのか。
霊園で見た桜は咲き揃っているけれど、まだ散る前。私の一番好きなタイミングでした。妥協する前に、私にとって理想だと思える安住の大樹を、もう少しの間だけ、探し続けてみようかと思っています。
