12月6日のこと   ~お別れまで5日~ | おばあちゃんになった、わんこさんのおはなし。                    ~高齢柴犬の闘病・介護記録~

おばあちゃんになった、わんこさんのおはなし。                    ~高齢柴犬の闘病・介護記録~

ハイシニア柴犬介護記録です。
1年3カ月の闘病期間を含め、いつでも家族みんなで笑いながら過ごした、柴犬「わんこさん」との16年と8カ月の生活。
悲喜こもごもあったけど、トータルしてとっても幸せだった日々のおはなしです。

犬と一緒に過ごす生活って、いいね。

水分不足が原因の目やに。やっぱり症状は両目に及んでしまいました。目を開けるのが辛そうで、なんだかかわいそう。水分をたくさん摂れるように、水のとスポーツドリンク用の、二つの吸い飲みを用意しました。

朝から買い物に行った100円ショップには、季節柄たくさんのクリスマスオーナメントが並んでいて、吸い飲みと一緒にひとつ購入。サークルの柵に、取り付けて飾りました。せめて明るい雰囲気を作りたかった。


朝ごはんは、ゼリー飲料。いただいたシリンジで飲ませましたが、量はほんの少し。前夜飲んだステロイド錠のおかげで、どんなに食欲が出るかと期待していたのですが。

目薬と眼軟膏を何回か。目やにもウェットティッシュで拭きとる。処置の間は、目に容器や指が近づく恐怖から、ちょっとビクッとしましたが、おとなしく身を任せています。目やにをふき取る段になると、抵抗は一切なく。

「お世話をかけて、悪いわねえ。」そんな遠慮した気持ちが伝わってきます。洗濯のため、ハーネスも取り替えました。先日届いた、天使の羽がついたかわいらしいハーネスをおろします。痩せた体にフィットさせるため、身幅のサイズ調整はギリギリまで絞って。それでも、まだ余るかも。そんな些細な一つ一つが、チリッと胸を焼くような悲しさを感じさせますが、あえて気にしないようにして。

「わんこさんの新しいハーネス、きれいなピンク色でかわいいね。似合ってるよ。」明るく声をかけます。


ハーネスの羽を生やしたわんこさん、一日中ほぼ同じ丸まった姿勢で眠ったまま。合間に何回か流し込む流動食をほんの少しづつおなかにおさめ、目の処置をおとなしく受け。もう、声を出して鳴くこともグルグル歩き回ることもしません。それから大好きだった日課、散歩のことも完全に忘れたようでした。「散歩は?」以前なら大喜びの反応が返ってきたはずの問いかけにも何も応えず、じっと眠っています。

日曜日だったこの日、私は暇にあかせて何度もわんこさんの様子を確認しました。午後3時頃。丸まった寝姿勢で筋肉が固まってしまわないかと、わんこさんを二人がかりで外に連れ出し、そっと立たせてみました。二声ほど、大声を出すわんこさん。寒い外は、嫌だったみたいです。体をほぐすようマッサージの要領でなでると、おとなしくはなりましたが、迷惑そうにしています。

夕食も、食欲はありませんでした。ツナグラタンのベビーフードを荒くつぶしたものと、ゼリー飲料を各少量。ボーロも与えてみましたが、これは全く見向きもせず。


どうすればもっと食べられる?そう考え、行きついた答えは、本当は大間違いの方法だったのでしたが、その時の私は間違いには気づいていませんでした。

「私、わんこさんを抱っこするから。抱っこの状態で食事させてみたら、少しは飲み込みやすいよね?おしっこお漏らしされてもかまわないから、抱っこしたままごはん食べさせてみようか。」

そんな提案をし、両手でわんこさんを支えるように抱きかかえ。家族に手伝ってもらって、いつもの一回分よりも心もち多めの量を、いつもよりはるかに短時間で食べさせることに成功しました。


「食べれたね。偉かったね。」

食後のわんこさんは比較的しっかり立っています。ぼんやり眠そうだったのも改善している。

再び、ふとした思い付き。わんこさんが元気だった頃、庭の暑さ・寒さを避けて勝手口からお風呂に移動するときも、病後の外出後、玄関に入ってサークルに入れようとしても。よくリビングの方に行きたがっていたことを思い出したのです。

「リビング、行ってみようか?」


飲食の直後だし、以前職場でもらった犬用のオムツをはじめて装着しました。わんこさんは嫌がりません。しっぽを出した、かわいらしいオムツ姿のわんこさんを、また抱き上げました。

リビングに連れて行って。ぐるりと全体を見せました。「これが、リビング。わんこさん、ここへ来たがっていたよね。目が治ったらもう一度来て、もっとよく見てみようか。」

そして階段を上がって、二階へも。

「ここ、わんこさんが小さい時、はじめてこの家に来たばかりで、まだお外に出ちゃだめだった頃にいたお部屋だよ、覚えてる?」

ひととおり、案内しました。


貼りつくように身を委ね、じっと抱っこされたままのわんこさん。伝わる体温は、幸せな温かさでした。サークル内に戻すその時、一回だけ、咳をしました。

思い返せば、痰の絡んだ、湿った咳でした。


          
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