第四十八湯 これぞ全国区の雪見風呂! 乳頭温泉郷 鶴の湯 | 温泉ブロガーの絶景温泉探訪記

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7つの温泉宿がある乳頭温泉郷で最も古い歴史をもつのが鶴の湯です。開湯は今から350年以上前、湯宿としては元禄14年(1701年)が始まりとされています。地元猟師が湯場で傷を癒している鶴を見つけたのが、「鶴の湯」の名称由来とのこと。温泉好きなら一度は入るであろう名湯であり、全国屈指の有名温泉宿としてその名が知られています。

 

まずは露天風呂奥側付近にある東屋風の屋根がある場所。ランプが吊り下げられており、雪雲に覆われた冬場の薄暗い中では温泉情緒と秘湯感を高めてくれます。この下は日陰となるので泉温は40度前後と低め。下は段差状になっているので、湯冷ましの休憩場としては最適です。

 

露天風呂奥側はちょうど内湯のある湯小屋に隣接した場所にあり、雪を被ってこうべを垂れたススキが景観に風情を加えています。一番上と一番下画像の中央付近にある湯から飛び出した岩場がちょうど仕切りになっていて、奥側適温、手前側熱めといった泉温を分ける役割を果たしているように感じました。

 

泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(硫化水素型)。典型的な乳白色の湯で、まろやかな肌ざわりが特徴です。硫黄成分により血行が促進され新陳代謝を高めてくれるので、湯上り後も体がポカポカです。一番上画像の竹筒から、隣接する湯小屋の白湯(しろゆ)を引いていますが、真ん中の画像から分かるように、所々で湯の底の玉砂利から源泉温度60度の湯がポコポコと湧出しているので、湧出口のある底はかなり熱いです。山側にある竹筒の下付近が最も湯温が高めなので、はやく温まりたい方はこちらがお薦め。

 

混浴露天風呂中央付近から内湯(中の湯)がある湯小屋を見たところ。湯に浸かりながら見る景色としては画像を見ても分かるように一番の場所ではないでしょうか。泉温も適温で、入浴客が多く集まる場所もこの辺りです。

 

中の湯のある湯小屋横には岩壁に木柱で組まれた滝の湯(打たせ湯)があります。こちらは女性が混浴露天風呂は入る経路内にあるため、男性は入湯出来ないようです。泉質は同じく含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。

 

乳白色の湯と降り積もる雪が醸し出す幻想的な景色の数々。幸運にも天候に恵まれ、湯煙漂うなか、これぞ鶴の湯と言える絶景の数々を画像に収めることが出来ました。実際に行ってみて良く分かったことですが、泉質は言うまでもなく、同系色で統一された杉皮葺き屋根の湯小屋や周囲を囲む苔の生えた岩、絶妙な場所に茂るススキや笹など、露天風呂を構成する全ての要素が見事に調和されていると感じます。江戸時代から続く秘湯として、全国から温泉客が訪れるのも頷けます。

 

乳頭温泉郷 鶴の湯(にゅうとうおんせんきょう つるのゆ)

秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林50

日帰り入浴 10:00~15:00(月曜日の8:00~16:00は清掃のため利用不可)

入湯料 大人600円、小人300円

JR田沢湖駅から乳頭温泉行バスで40分、アルパこまくさ下車。宿の送迎バスで10分。