第四十六湯 雪の静寂と湯煙の至福! 乳頭温泉郷 蟹場温泉 | 温泉ブロガーの絶景温泉探訪記

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秋田県田沢湖北の標高800メートルの山地にある乳頭温泉郷。その最奥に位置するのが蟹場(がにば)温泉。付近の沢に蟹が多く生息していたことから、その名が付いたそうです。開湯は江戸時代後期の弘化3年(1846年)で、当時は農閑期の湯治場として利用されていたそうです。

 

本館から50メートル程歩いたところにある混浴露天風呂「唐子の湯」。この地方では川原(かわら)のことを「川原っ子」と呼ぶことから、言葉が訛って「唐子(からこ)」になったそうです。男女別の入口で脱衣場には暖房器具が無いため、冬場の入湯は相当の覚悟が必要です。「蟹場温泉」の提灯が点灯される夜間の19:30~20:30が女性専用になります。

 

周囲を石組みで囲まれた横長の湯船で、湯の色は無色透明で無味無臭。白い湯の華が所々で漂っています。画像上より脱衣場から見て右側・中・左側の景色です。湯小屋を中心位置として大人20人程が入れる広さ。湧出口がある左側はやや熱めの42~43度くらいで、右側が41~42度の丁度いい湯加減です。周囲は真っ白な雪に覆われたブナ林が広がります。

 

泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)。重曹によるクレンジング効果で、古い角質を落としてツルツルお肌が期待出来る湯と言えます。上画像の左奥の石組みの間から無色透明の湯がチョロチョロと出ているのですが、まったく分からないのでズームすると下画像のように扇状に湯が注がれています。一方、館内の内湯は単純硫黄泉で硫黄成分による毛細血管の拡張効果で溜まった老廃物の排出が促されます。

 

ブナの森の中にひっそりと佇む混浴の露天風呂は秘湯ムード満点です。私が行ったときは午前中で天気は曇り空でしたが、時おり小雪が舞う幻想的な雰囲気でした。特に冬場は空気が澄んでいるので、雪を被った木立の景色が奥まで見渡せます。

 

入湯温泉郷 蟹場温泉(にゅうとうおんせんきょう がにばおんせん)

秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林50

営業時間 9:00~16:30

入湯料 大人600円

田沢湖駅から乳頭線バスで50分の「乳頭蟹場温泉」下車。

 

~まだまだ乳頭温泉~

美しいブナ林に囲まれた休暇村 乳頭温泉郷。乳頭温泉の中では外観や館内を含めて最も近代的な施設と言えます。食事処も有るので途中休憩を兼ねるにはもってこいと言えます。露天風呂は大人4,5人が入れる広さです。正方形の浴槽に濁り湯の源泉がドバドバとかけ流されているという贅沢さ。泉温は通常40~42度ですが、やや熱めの印象でした。

 

露天風呂の泉質は単純硫黄泉。やや青みがかかった湯で、特有の卵が腐ったような硫黄臭有り。硫黄成分による毛細血管の拡張効果で血行が促進され、老廃物の代謝が期待されます。一方、内湯はナトリウム-炭酸水素塩泉。褐色を帯びた濁り湯で、重曹成分の効果でツルツルお肌が期待出来る湯です。

 

ロッジ風の露天風呂「高原の湯」からはブナ林がよく見えます。入湯時、天気が回復して澄み渡る青空を背景に周囲を囲むブナの木立がはっきりと見渡せました。

 

休暇村 入湯温泉郷(きゅうかむら にゅうとうおんせんきょう)

秋田県仙北市田沢湖駒ヶ岳2-1

日帰り入浴 11:00~17:00

入湯料 大人600円、小学生・4歳以上の幼児300円

田沢湖駅から乳頭線バスで45分「休暇村前」下車。