近所の方から、樋が詰まって雨水がオーバーフローしているとの事で、見に行ってきました。
はしごを架けて登って見ましたが、横樋はきれいなもので大丈夫です。
竪樋は、ホースで水を流してみても詰まってはいません。
どうも横樋のジョイント部の接着が切れて、そこから漏れているようです。
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樋の内側も雨上がりで少しぬれていたので、コーキングなどの応急処置もできないので、とりあえずは原因究明だけでそのままにしておきました。
こちらは、築20年ほどで、某ハウスメーカーの家です。
だから、普通に雨樋が露出している家ではなく、外側を化粧カバーで覆っているタイプです。
樋も一般に市販されていないはずですし、メンテナンスとなると面倒だし、たかが樋の交換程度でもかなりのコストがかかります。
器用な人なら、樋くらいホームセンターで買ってきて取り替えてしまうんでしょうが、ハウスメーカーの家はなかなかそうは行かないものが多いです。
リフォームの市場シェアのランキング上位を、ずらりと大手ハウスメーカーが占めているのも納得です。
一度建てたら長~いお付き合いになるわけです。
サイディングやカラーベストなど、10数年でメンテナンスが必要な建材を使い、所々で、自社仕様の部品などを使えば、家が存続している間はずっとお客さんでいてくれる場合が多いはずです。
我々工務店からしたら、できるだけ屋根や壁などもメンテナンスフリーの仕様にしておけば、長く暮らすことになる家なのでメンテナンス費用があまりかからなくて済むのにと思うのですが、この国ではなかなかそういう考えが定着しません。
というか、もともとはそうだったはずですが、すっかり変わってしまったと言うほうが正確でしょう。
欧米など、ほかの国では家は建てるものというのが当たり前の考えです。
しかし、日本人は特殊で、家は買うものという考え方が多く存在します。
ハウスメーカーや分譲住宅やマンションの多さを見れば明らかです。
昭和の時代に、高度経済成長という極端な歴史が生み出した産業構造なので仕方がないのしょうが、だんだんと時代に合わなくなってくるでしょう。
法隆寺や大阪城などが何百年に一度しか改修しないように、普通に在来建築でメンテナンス費用を考えなくて済む家がいちばん環境にやさしい訳です。
なぜか日本の住宅産業は、お客さんのためではなく、ハウスメーカーや建築会社の将来のためを考えた仕組みになってしまっています。
こういうことを言う、私のようなものは変わり者扱いにされてしまうので、この辺にしときますが・・・。
とにかく一度頭に刷り込まれた思想と言うのはなかなか変わりません。
いつから日本人は自分の事を自分で考えなくなったのだろうか?
と考えると、この辺にも秘密があるような気がします。
しかしまあ、家でもなんでもシンプルなのがいちばん良いと思います。
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