放送作家の小野高義です
ドジャースの大谷選手が
今季2度目の
1試合2発
いよいよ6月男の本領発揮
という活躍を見せました
6月男というわりにもう6月下旬に入るのだが…
という疑問もなくはないですが
実は
大谷選手
これまでも
同じ6月でも
後半は前半の倍くらいホームランを打っているので
6月後半男
というのがまさに本来の姿
らしいです
まあなんにせよ
大谷選手に関しては
ここのところバットがしめりがちにも見えていたので
この結果は良かったかなと思います
◇
しかしながら
ドジャースでは
よかったなあ
などと言ってられない事態になっています
まず
不動の1番打者
ベッツ選手が
死球を受けて左手首を骨折
ベッツ選手は
通常のプレーでケガをすることはないようなしなやかな筋肉と動きの持ち主
なので
ホントにデッドボールくらいしか長期離脱の可能性がない
と思っていたのですが
よりによって
その死球が骨折という最悪の事態を招いてしました
手首というのも
細かい骨が多い部分なので
時間がかかりそうで
ドジャースにとっては頭の痛い離脱です
◇
そして
きのう
→上腕三頭筋の張りを訴え
2回を投げて緊急降板した山本由伸投手が
「右肩腱板損傷」で
15日間の故障者リスト入り
してしまいました
これもまた
チームに与える影響は大きく
日本人ファンにとっても
非常に心配なニュースです
◇
この
右肩腱板損傷
は
肩にある上腕骨頭に付着している腱が骨頭から剥がれたり、破れたりする損傷
の総称のことで
いわゆる「野球肩」の代表的な症例です
投球動作の他、ラケット競技
あるいは転倒した際に肩から落ちるなどの外傷が、その原因として挙げられる
ということで
つまりは
肩に過度な負荷がかかったりすることで起こるもので
損傷の部位や程度もまちまち
のようです
◇
原因としてよく挙げられるのが
投げ方が悪い
ウォーミングアップ不足
そもそも肩周りの筋肉が固い
などの要因ですが
これらいずれも
山本由伸投手には全く当てはまりません
やり投げを投球フォームに落とし込んだその
山本由伸投手独自の投げ方は
身長178センチと決して大柄ではなくウエイトトレーニングもしない山本由伸投手が
メジャーでも上位クラスの球威を投げうるということから見ても
理想に近いフォームであり
そのフォームを実現するための
ブリッジや三点倒立、ジャベリックスローなど
1日3時間と言われる入念な準備運動のルーティーン
そしてそれによってもたらされる球界屈指の柔軟性を持ち合わせており
むしろ
右肩腱板損傷
などに見舞われてしまうこと自体が驚き
と言えます
◇
投球間隔や球数に関しては
日本と同じ中6日を守るという環境を与えられ
100球前後の球数も守られていて
日本では120球の完投なども珍しくなかったことを思えば
酷使されたかといえば
そうではない気がしますが
それでも事実
腱板損傷に見舞われたということは
やはり
メジャーのすべりやすいボール
というのが
相当肩に負担がかかっていたのだろう
ということなのかなと思います
◇
これまで
右肩腱板損傷
というと
かつての日本最速右腕
由規投手
投手5冠、沢村賞2度受賞の負けないエース
斉藤和美投手
中日黄金期を支えた史上初のセットアッパーMVP
浅尾拓也投手
などの名投手の名が上がり
いずれも
力強いストレートを武器に
まばゆいばかりの輝きを放ちながら
右肩腱板損傷を発症してから
選手生命を脅かされ
2度とその輝きを取り戻せなかった
あるいは取り戻せないでいます
◇
山本由伸投手は
ノースローで
故障者リスト入りの15日間調整を行い
とりあえず手術は回避したようです
損傷の程度にも寄りますが
鍵盤損傷は
手術のしようはあっても
リハビリから復活の道のりが明確に示されているわけではない
というのが
肘の靱帯損傷に伴うトミージョン手術とは違う点です
トミージョン手術は
手術して辛いリハビリを乗り越えたらさらに球速が上がる
という青写真を描くこともできますが
肩の手術というのは
むしろ悲壮感と絶望感が漂います
◇
今回の故障は
本当に手術の必要がないのか
とりあえず手術を回避しただけ
なのかはわかりません
山本由伸投手はまだ25歳
その若さと
常人離れした筋肉の柔軟性で
なんとか手術なしでの回復してほしいと願うばかりです
というわけできょうはこのへんで
小野高義でした