放送作家の小野高義です
交流戦
きょうは
セ・リーグ2勝
パ・リーグ3勝
引分け1つ
ということで
きのうの勝敗と合わせると
全くの五分
ということになりました
きょうの6試合のうち
完封試合が実に4試合
で
そのうち中2試合が
1-0
という
なかなかに珍しい1日だったのではないでしょうか
◇
中でも
巨人ーソフトバンクの試合は
延長12回サヨナラ勝ち
の1-0
という
まさに球界の盟主を自称する巨大球団にふさわしい試合でした
勝負を決めたのは
吉川尚輝選手のフェン直二塁打でしたが
実はその前の
世界のKOBAYASHIの代打バント
も
大きかったんじゃないか
と
個人的にというより
けっこう多めの巨人ファンがそう思ってるんじゃないかな
と思います
◇
規定によってラストイニングとなる
延長12回
打順がピッチャー平内投手にまわるこの回
ベンチに残っているのは
投手の船迫選手と
捕手の
小林誠司選手と
喜多選手
センターのオコエ選手
の4人
という状況で
1番の丸選手がヒットで出塁すると
阿部監督は
オコエ選手を代走に送って
小林選手を代打に送りました
打力だけで言えばオコエ選手
ですが
同点のランナーとして俊足の選手を置いたということは
もう
この場面で代打を出されたら
もうバントしかあり得ない
という状況です
◇
WBCの準決勝で
最終回
ノーアウト一二塁の場面で
当初
代打で送りバントを決めることを託されていた牧原選手は
ゲロ吐きそうな猛烈なプレッシャーで
全力で代打を拒否したことを
後に明かしていますが
代打で
バントしかないだろというところでバントを決めなければならない
しかも
勝負のかかった後のない最終回で
っていうのは
もう
野球やったことある人全員が
絶対やりたくない仕事
と言って差し支えないでしょう
◇
そんな猛烈なプレッシャーのかかる
バントしかない場面でのバントの代打
160キロ近い剛速球を投げる
ソフトバンク絶対守護神オスナのボールを
サードが猛烈なチャージをかけてきて
どこ転がせばええねん
という中
1つファールにしてしまった後
でも
うろたえることなく
見事にバントを決めました
これを決めたことで
俊足のオコエ選手が二塁に
そして
𠮷川選手の打球は
遙かライト頭上を越えていくわけですが
フェン直とはいえ
守備位置が深ければ
アウトになっていた可能性もある打球で
つまりは
小林選手のバントがこの1点を呼び込んだ
小林選手のバントがなければ巨人は勝つことが出来なかった
と言っても間違いないでしょう
◇
小林選手は
試合に出ていなくても
たとえ二軍にいても
チームのために尽くす献身的な姿で
ファンに愛され
投手陣と選手間の信頼を深めています
最後の最後まで出場機会がなくても
全力で試合に「参加」している小林選手だからこそ
大事な場面でチームを勝利に導く仕事が出来るしい
阿部監督も
そういう選手だからと代打に送ることができたんだろうな
と思いました
きょう
引分けと負けるのでは大きな違いがあって
今日の勝ちはかなり大きかったんじゃないかと思います
というわけできょうはこのへんで
小野高義でした