放送作家の小野高義です

 

日野市高幡出身の巨人佐々木俊輔選手と丸選手が

初めて1。2番を組んだ今日の試合で

1番丸選手が4打数3安打3打点

2番佐々木俊輔選手が5打数3安打2打点

この日の6点中5打点を

この二人で挙げる大活躍

 

特に丸選手は

ここまで27打席連続無安打で

1番起用は

 

一見博打みたいな采配が

大当たりした形ですが

 

二岡コーチの提案に阿部監督も二つ返事で乗って

この大胆起用が形になったそうです

 

そもそも実績のある選手で出塁率は悪くなかった

という阿部監督の見立てに加え

 

丸選手も佐々木選手も

ともに外野手で足も速く

丸選手は通算269本塁打

佐々木選手も打球速度はメジャー級の170キロ超え

長打力に迫力もあって

ハマればこれほど怖いものはありません

 

そして実際きょうの巨人打線

まるで

ドジャースの

ベッツと大谷みたいな迫力で

 

今後この1、2番が

巨人打線の

まさに核弾頭

となりそうな予感さえします

 

  ◇

 

そんな1、2番コンビの活躍もさることながら

 

きょうの勝利のポイントは

巨人の継投策にもあったのではないか

と思います

 

4回を終わって

2-2の同点

 

先発の高橋礼投手は

被安打はわずか1ながら

フォアボールがからんで

前の回に2点を奪われています

 

そしてこの5回は

ワンナウトをとった跡に

3連続四球で満塁

迎えるは4番牧秀悟選手

 

この日

高橋礼投手から唯一のヒットを打っている選手です

 

ここで阿部監督は

高橋投手に

交代を告げるわけですが

その表情に何の迷いもなく

スパッと決断していたのが印象的でした

というのも

5回は勝利投手の権利がかかっているイニングで

高橋投手も2点を取られたとはいえまだ1安打

しかも

次の回には打順が回ってくるので

心情的なこととその後の継投の事を考えると

迷いがあってしかるべきところではあるのですが

そのわずかな迷いすら感じさせない交代という

決断の明確さを見た気がしました

 

堀田投手は

186㎝の長身から投げ下ろす

150キロを超えるストレートと鋭く落ちるフォークが武器で

アンダースローの高橋投手とは

タイプもボールの軌道も対照的

 

確かにワンナウト満塁という絶体絶命のこの場面を抑えるために送る投手としての

根拠があります

 

そして堀田投手はその期待に応えて

見事に牧選手をサードゴロゲッツーに打ち取り

ピンチを脱しました

  ◇

 

そして次の回

わずか4球しか投げていない堀田投手をスッパリとあきらめて

マウンドに送ったのは

井上温人投手

実は井上投手

一週間前の広島戦で

先発して4点を取られて負け投手となり

ここまで3試合投げて0勝2敗

かなり不安定な内容が続いていました

 

この大事な場面で大丈夫か?

という見方もあったかもしれません

 

しかし阿部監督には

代える根拠があったのでしょう

  ◇

 

交代した6回

5番から始まるDeNA打線は

下位から上位にかけて

 

楠本選手、関根選手、度会選手、佐野選手

と左バッターが並んでいます

2イニング以上を投げられる左腕として

井上投手は適任です

 

さらには

防御率は確かに安定していないけれども

実は

4試合投げてフォアボールはまだ1つだけ

という安定感もあります

 

  ◇

 

今シーズンの阿部監督は

「困ったらど真ん中、それで打たれたらしょうがない」

という明確な指示を出しています

 

逆に

連続押し出しの松井投手などは

即刻二軍落ちを告げられるなど

「指示されたことを遂行しない、もしくは出来る技術がない」選手は2軍降格

という厳しいけれども言い逃れの出来ないわかりやすい基準があります

 

それが出来る選手であるならば

たとえ点を取られても

きのうの船迫投手のように再びピンチで登板の機会が与えられ

それに応えることで戦力としてさらにパワーアップする

という好循環を作り出しているように見えます

 

  ◇

 

この期待に応えて

井上投手は2イニングを1安打無失点

 

その裏8回

丸選手と佐々木選手の1、2番コンビがさらなる追加点を挙げ

 

巨人に勝利を呼び込みました

 

  ◇

 

今年の巨人は

守り勝つ野球を掲げてその通りのことができている感じがします

 

守りの野球って

一見派手さはなくておもしろくなさそう

な感じがしますが

今年の阿部巨人

個人的には見ててけっこう若々しくておもしろいです

 

というわけできょうはこのへんで

小野高義でした