放送作家の小野高義です

 

ドジャースは今日が最後のオープン戦でした

今週末には、もう開幕です

早いもんです

 

楽しみです

 

  ◇

 

開幕2戦目の先発が予定されている

山本由伸投手ですが

 

立ち上がりは三者三振

キレッキレの内容でしたが

 

4回からは

甘く入ったストレート、スプリットを狙われ

2点を失い

5回も

ピッチクロック違反でボールを取られたり

セットポジションからの投球が不安定で

さらに2点を失いました

ボール自体が悪い

というわけではなさそうですが

 

ピッチクロックに対応するためにリズムを崩すと

やはりボールのコントロールも質も低下する

というのと

 

4回の打たれ方を見ていると

やっぱり

なんらかのクセを見抜かれている

という感じもあります

 

そのクセを修正しようとすることでまたボールの質が下がる

という側面もおそらくあるんだろうな

 

と思います

 

本番まであと一週間

修正できることを期待しています

 

  ◇

 

大谷選手

きょうは3打席ノーヒットでしたが

それでも

オープン戦の打率は5割ちょうど

 

準備期間としては上々のオープン戦だった

と言えるでしょう

 

ムーキーベッツ選手が

セカンドでボーッとして二塁手が近づいてることに

いち早く気づき

「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」

と声をかけたシーン

野球のプレーヤーとしての

センス

視野の広さ

野球偏差値の高さ

というものを感じました

 

筋肉やパワーといった身体能力

以上に

こうした

全身から溢れ出る野球センス

というのが

大谷選手の本質なんだろうな

 

と思います

 

  ◇

 

そんな大谷選手のオープン戦を見ていて

個人的にもう一つ思ったのは

 

今シーズン

少なくとも前半戦は

そんなにホームラン出ないんじゃないか

 

ということでした

 

  ◇

 

今日の第一打席の

ライトへの大飛球

大谷選手も確信歩きをしかけたほど

圧倒的な弾道

だったのですが

強烈な逆風のせいもあって失速

 

という形でしたが

 

去年の7月8月くらいの

めちゃくちゃホームラン打ってた時の大谷選手だったら

その程度の逆風でも

楽勝でホームラン

 

だと思います

 

  ◇

 

大谷選手がホームランを量産する時期

というのは

ライト方向への

強烈な飛球が多くなる傾向があります

 

逆に

センターから左方向のホームランが目立つ時

っていうのは

「すげえパワーだ」

という印象はあるけれど

 

ホームラン数はそれほど多く出てないはずです

 

  ◇

 

これはたぶん

 

ボールを捉えるポイントがどのへんにあるか

あるいは

どのへんを意識しているか

によって変わってきて

 

左方向へ打球が伸びる時は

かなりボールを

近いポイントで捉えているか

捉えようとする意識がある

っていう気がしています

 

  ◇

 

オープン戦の大谷選手

 

ファーストストライクを狙うということはほとんどなく

ツーストライクに追い込まれながらも

ギリギリまでボールを見極めている印象があります

 

敢えて不利なカウントにしてでも

投手のボールを見極めよう

という意識があるような気がします

 

  ◇

 

縦振りがいいか悪いか

みたいなことで

相変わらずSNSも盛り上がったりしてますが

 

縦振りっていうのは

カチ上げて角度をつけるためにやる

 

というイメージが強いようですが

 

実は

 

ボールをギリギリ見極めるためのスイングの手段

 

という側面の方が強いんじゃないかと思います

 

上から叩く感じでスイングすると

体の前でボールを捉えないと

力も入らないし

ボールがフェアゾーンに入らないですが

 

バットをインサイドアウトで出してギリギリで捉えようとした時

バットは

縦振りにならざるを得ない

 

っていうメカニズム

 

という理解を

いろんな動画を見て

しています

 

今大谷選手が実践しているのがまさに

 

「ギリギリまでボールを見極める」

 

ことなんじゃないかな

 

と思います

 

  ◇

 

大谷選手が

今シーズン

このスタイル押し通すのか

途中で軌道修正するのか

ちょっとわかりませんが

 

強力ドジャース打線の中で

その強い戦をつなぐ

ということが勝利につながる

という信念があるのなら

 

敢えてホームランをそれほどまでに意識せず

とにかく塁に出て

アウトにならずに

「つなぐ」

ために

ヒットやフォアボールが

劇的に増える

 

という可能性もあるんじゃないかな

 

という気がします

 

そうなると

 

ホームラン50本

という方向ではなく

 

打率3割8分

いやいや4割見えるんじゃない?

 

みたいな

想像もしない大谷選手が見られる

 

かもしれないし

 

あっという間に軌道修正して50本以上ホームラン打つ

 

かもしれないし

 

どっちも徹底したら出来てしまいそうな

全身野球センスの塊

それが大谷選手の本質

 

なのだと思います

 

というわけできょうはこのへんで

小野高義でした