放送作家の小野高義です
アジアカップ
日本が負けてしまいました…
これが実に11試合ぶりの敗戦
一昨年のW杯以来
ドイツやトルコにアウェーで4点取って勝つなど
全て4発以上得点して圧倒的に勝ち続けて
世界一強いんじゃないかと思わせるくらい強くて
だから
アジアカップごときで負けるわけがない
と思っていただけに
なかなかに驚きの結果ではあります
◇
これが
アジアの厳しさ
であり
それはすなわち
「勝って当たり前」
の厳しさ
なんだろうなあ
と思いました
相手に研究され尽くして
負けて当然の思いで思い切った戦術とプレーでぶつかってくる相手を受け止めるのは
互角の相手と戦う何倍も厳しい戦いになります
一昨年のW杯で
日本はドイツ、スペインに勝って大いに湧きましたが
その時の
ドイツ、スペインの状況と国民の感情が
今夜の日本だった
ということです
まあ
それだけサッカー日本代表が強くなった
ということでもあるわけで
それはそれでけっこうなことなのかな
という気がしないでもないです
◇
前回日本代表が負けたのは
昨年
3月28日のコロンビア戦
およそ1年ぶりの敗戦
と
実に久しぶりの出来事だったわけですが
きょうの中継見ながら
そういえば久しぶりだなあ
と思ったのは
松木安太郎氏の解説
です
◇
松木安太郎氏の解説はテレビ朝日
ですが
昨年はキリンチャレンジカップとかが多いのと
ドイツ戦も日本時間の深夜だったりして
テレビ朝日での
ゴールデンでの日本代表戦中継自体も少なかったように思います
さらに
松木安太郎氏の解説の真骨頂は
サッカーに詳しいおじさんがテンション高く応援している
解説になってない解説
で
その良さというのは
日本の状況が良くないとき
劣勢でなんとかしないといけない
という展開の時にこそ
発揮されます
◇
リードを許した前半
ゴールキックかコーナーキックかの判定で
「ワンタッチだよ。今のワンタッチだよ。ここから見ててもワンタッチだから」「はあ?」「完全に触ってる。ここから見たって分かるんだから」
とキレまくってらしさを見せると
敗色濃厚となってきた後半ロスタイムには
「行ける!行けるだろ!」
「まだまだ!これからですよ!」
「おー!ファウルだろ!」
「ハンドだハンド!」
「あー何やってんだ!」
と
専門的知識を有しながらそれを敢えて言語化せず
これらの平易ながら情熱と怒りを大いに含んだ言葉たちを激高とともに叫び
解説者というよりただの熱狂的な1サポーターと化していたのが
ああ
やっぱり地上波のサッカー中継はいいなあ
と改めて思いながら
試合に負けた悔しさとともに
なんか良いものを見たなあ
という不思議な感情に包まれました
◇
きょう負けたとはいえ
まだアジアカップが終わったわけではありません
次の試合に勝って
予選突破を目指しましょう
というわけできょうはこのへんで
小野高義でした