放送作家の小野高義です
キャンプも始まり
北京五輪も明日から競技開始
あさって開幕式
と
俄然盛り上がってきましたが
そんな中
松坂大輔氏
や
斎藤佑樹氏
が
学生野球資格を回復した
というニュースがありました
今年は
全145人
NPB選手は95人
が資格を回復したそうです
そんなに元プロ野球選手がいるんだ
というくらいの数ですね。
◇
この制度は
2013年に制度化されたものですが
俄然注目を集めるようになったのは
やはり
イチロー氏が
メジャーの現役引退後
まずこの資格回復を行ったことから
であることは明らかです。
日本で最もヒットを打ち
日本で最もメジャーで活躍した
日本で最も影響力があるであろう選手が
プロの世界ではなく
敢えてアマチュア野球の資格を回復する
当初は
その意外性が
大きな話題となりましたが
その後間もなく
指導に赴いた智弁和歌山高校は
その後甲子園を制覇
直接指導したのは
ほんの数校でしかないけれど
「あのイチロー」が指導したという事実は
大きな発信力となり
明らかに
高校野球をはじめとするアマチュア野球の裾野の広がりやレベルアップに
少なからざる貢献をしていることは
間違いないでしょう
◇
今回
松坂大輔氏や斎藤佑樹氏をはじめ
実に
95人もの元プロ選手がこ利用した利用したのは
まさに
「イチローの後を追って」
という側面があることは否定できないことでしょうし
それ自体
むしろ
日本の野球発展のためには
良い効果である
と個人的には思っています
◇
そんな95人を見てみると…
島孝明投手や
鈴木寛人投手
吉村裕基投手
など
期待されながら若くして球界を去ったドラフト上位選手の名前が並んで
指導者になる姿を想像すると楽しみになったり
スーパーカートリオ 高木豊選手
安打製造機 坪井智哉氏
広島の核弾頭 野村謙二郎氏
コンニャク打法のイケメン梨田昌孝氏
阪神代打の切り札 佐野仙好氏
発動盤ノーヒットノーランの近藤真一氏
など
昭和の懐かしい名前もあったり
と
なかなかエモい名前のラインナップですが
そんな中いちばんビックリしたのは
あの
鈴木啓示氏
の名前があったことです
鈴木啓示投手といえば
歴代4位となる
通算317勝を挙げた大投手
ぼくがリアルタイムで見ることの出来た
唯一の300勝投手なので
すごく印象深いです
「投げたらアカン」
と
中高生に訴えかける
A.Cのコマーシャルが
ぼくら昭和世代の耳にはこびりついていると思います
平成世代には
「雑草魂」
といえば
上原浩治氏
ですが
ぼくら世代
「雑草」
といえば
鈴木啓示氏で
サインには「草魂」
という座右の銘が書かれていました
球歴自体は
兵庫の名門
育英高校出身で
甲子園にも出場し
ドラフト2位指名
むしろ野球エリート寄り
ではあるのですが
近鉄
という
当時最弱の球団にあって
誰よりも走り込んで鍛えた下半身から
抜群の制球力と安定感を誇ったその投球スタイルと生き様は
確かに
「雑草」の「魂」
というフレーズがしっくりきていたような気もします
◇
ミスターバファローズと呼ばれていた伝説の大投手
だったので
引退後には
既定路線的に
近鉄の監督となります
が
スパイク履いてランニングを強制するなど
の
鈴木啓示流のランニングメニューに
立花コンディショニングコーチが異を唱えると
その年のオフ
立花コンディショニングコーチは近鉄を退団
その立花コーチを信頼していた
エース野茂英雄が不信感を持っただけでなく
自らの理念である走り込みと投げ込み
さらには
コントロールの安定のため
とフォームの改造などを要求するなどして
野茂の成績は低迷
と
いろいろあって
野茂はメジャーへ渡ることになります
そして
鈴木啓示監督の近鉄の成績は低迷し
監督就任3年目の途中で退任
となりました
◇
そんな過去もある
鈴木啓示氏は現在74歳
なので
今から高校野球の監督
というのも
なかなか年齢的にきわどいものがあるとは思いますが
もしも
高校野球の指導をするなら
この令和の時代
一体どんな指導をするのやら
そして
そんな300勝投手の偉大さなどを露も知らない令和の高校生は
どんなリアクションをするのやら
そう考えると
なかなか楽しみな資格回復
であります
というわけできょうはこのへんで
小野高義でした








