放送作家の小野高義です

 
ぼくのHDDレコーダーは
新番組を勝手に録画する機能が付いていて
4月、7月、10月、1月
といった
季節がわり
テレビ業界的には
改編期とかクール代わりとか言いますが
そんな季節になると
いろんな番組が山ほど録画されます。
 
特に
うちのは
T V Kやテレビ埼玉、MXテレビまで
何でもかんでも録画しちゃってくれて
そういう地方局やローカルな局では
得体の知れないアニメとかが山ほど始まるので
油断してると
あっという間にハードディスクがぱんぱんになってしまいます。
 
なので
たいがいのものは
見もせずに消してしまうのですが
たまーに
ん?
とひっかかるものは見ることにします。
(いちおうほうそうさっかなもので…f^_^;)
 
この7月の1、2週
モノすごい勢いでたまった録画番組のタイトルを
バッサバッサと捨てまくっている中
「ん?」
とひっかかったタイトルが一つ…
 
「ダンベル何キロ持てる?」
 
局はMX
たぶんアニメ
サムネイルの画面は体重計に乗っている女子
 
ぼくの嗅覚が優れているとかいないとか
そういうことではないのですが
ぼく的に「いい」と思うものや作品と出会う瞬間というのは
どんな形であれ
ファーストインプレッションで
ぼく的な「いい」匂いがするもので
このタイトルとサムネイルを見た瞬間に
そういう匂いがした気がしたので
削除作業をやめ
さっそく視聴を開始しました。
 
  ◇
 
とりあえずタイトルがいいですね。
 
何も難しい言葉使っていないのにこのインパクト
絶妙です。
 
こんな世界観。
 
ひびき、という
なんでもかんでももぐもぐ美味しそうに食べる女子高生が
主人公。
おやつを美味そうに食べながらその食べ物にさりげなくカロリーのテロップが入る手法は
ちょっとおしゃれです。
 
そんなひびきが
ある日太りすぎを指摘されて
ダイエット目的で
駅前に出来たばかりの
シルバーマンジム(ゴールドジムにひっかけてますね)
というところに
無料体験に行ってみたら
そこはボディービルダーレベルが集うゴリゴリなジムだったのだが
ひびきと同じ学校の
一見清楚なお嬢様だが実は筋肉マニアの
奏流院 朱美
も体験に来ていて
共にジムに入会。
 
一見さわやかイケメンだが
服を脱ぐと筋肉オバケの
街雄(まちお)トレーナー
(まちおとマッチョがかかってますね)
さわやかな指導の下
女子たちの筋トレ生活がはじまる…
 
という内容のコメディーアニメ。
 
ご覧の通りの
深夜の定番である萌え系アニメの主人公や登場人物
声優の声質やセリフの言い回し
とか
寒いのとギリギリ紙一重な
JKアニメのコメディーな世界観
などなど
いわゆるそういうアニメの
ど定番を踏襲しているのですが…
 
よくよく見てみると
コメディー要素多めながら
ストーリーは
ジャンプ的なスポ根要素もあり
そこに
実用的な筋トレ知識や雑学が散りばめられていて
それが意外にも本格的だったりします。
 
アニメのお話の中で
ベンチプレスの正しいやり方
とか
スクワットの正しいやり方
とか
プロテインはトレーニング後30分がゴールデンタイム
だとか
トレーニング前のストレッチは実は体を痛めることもある
とかとか…
 
ぼくがジムに通って筋トレやってるから
ということもあると思いますが
正面切っての筋トレ情報は限られた人しか見ないけれど
ちょっと萌えな世界観のアニメのお話の中で出てくると
実に引っかかります。
 
筋トレといえばゴリゴリマッチョ
というところを
敢えて女子高生のストーリーにすることによる
そのギャップ感も
ありがちな手法とは言え
つい
ぐいぐい引き込まれて見てしまうものなのです。
(特に深夜は)
 
ずるいなあ
と思いながらも
なんかニヤニヤしながら
あっという間に見てしまいました。
 
  ◇
 
この作品について調べてみると
WEB版の少年サンデーである
「裏サンデー」
に連載中で
2016年から連載が始まっていて
コミックは7巻まで発売されているようです。
意外と長いことやってたんですね。
 
アニメの方は
きのうが第二話。
 
ひびきの親友の
上原彩也香
 
実はプロボクサーの娘で腹筋も動体視力もボクシング技術もハンパない
でも
ひびきが試しにサンドバックを打ってみたらすごいパンチ力だったことがわかり…
 
みたいなところで終わってました。
 
さらに
一日に6食ぐらい食べるひびきは
実は類い希なる筋トレの素質を持っている天才なのではないか
というフリもあり…
 
こういう
主人公が
自分では気づいていない才能の持ち主であり
その才能が世界を動かしていく
みたいなところも
ジャンプやサンデーの王道感があって
ますます見逃せなくなってしまいます。
 
なので
7巻までコミックは出ていますが
まずは
アニメを毎週
ニヤニヤしながら見て
アニメ放送終了したら
ゆっくりとコミックに手をつけようかと考えております。
 
  ◇
 
特別に難しいことが描かれているわけでもないのですが
絶妙な目の付け所が素晴らしいな
と思うと同時に
一応
作家と名のつく仕事をしていると
この発想の実現に対して
ほんの少しジェラッってみたり
おれもなんか出来ないものかなー
なんて
淡い夢を抱いたりもしたりして…
 
でもまあ
その前にまずは
球速上げねば!
 
そのためにも
アニメに負けないように今日も筋トレ!
 
球速何キロ上がる?
 
というわけで今日はこのへんで
小野高義でした
 
 
 
 
 
 
  ◇