放送作家の小野高義です

 
選抜5日目!
きょうは関東勢二校
西東京国士舘と神奈川桐蔭学園の登場
 
ご存知のようにこの選抜は関東勢に勢がなく
ここまで
21世紀枠の石岡一を含め
2勝3敗です
 
まずは国士舘高校の登場
縦縞のユニフォームが明石商業とかぶってました。
国士舘は西東京エリアでぼくの高校と同じです。
ちなみに国士舘ほ制服は今ブレザーになってますが、その昔は蛇腹の黒の学ランで、相当な武闘派の高校でした。エリアの近い我が母校は色は紺ながら同じ蛇腹。ぼくらの頃は流石にありませんでしたが、その昔、国士舘の生徒と間違われて襲撃に遭った生徒もいたそうな…怖い時代もあったもんです。
 
で、うちの高校
国士舘には相性良いんですよね
去年の秋も勝ってました。
なので、頑張って欲しかったんですが…
結果は7-1の敗戦…。
 
いやあ、明石商業強かったですね!
特に
中森投手、素晴らしかったですね!
 
まだ2年生!
実際まだ高1みたいなもんですからね!
 
ストレートはMAX 146㎞を計測しましたが
ゆったりと柔らかなフォームは、まだまだ余力とのびしろを感じさせるものでした。
1年の夏にも145キロを計測していましたが、さらにスケールアップした気がします。
なんというか
奥川くんの去年の夏を思わせるような
そんなスケール感を感じさせます。
楽しみですね。
明石商業にはもう一人宮口投手といういいサイドハンドのピッチャーがいます。
ここ数年、明石商業は素晴らしいピッチャーを甲子園に送り込んできていますよね!
この先の戦いが楽しみです。
 
で、第3試合目
関東勢の大トリを飾るのは
関東大会優勝の桐蔭学園!
桐蔭学園は甥っ子の出身校で、その甥っ子の中学時代の学年主任が前の監督の大川さんでした。
今やってる番組の超高校野球好きプロデューサーも桐蔭学園の出身で大変テンション上がって甲子園まで行っちゃいました。
そんなこともあって
勝手に身近に感じていたのですが…
両校には是非頑張ってもらいたかったのですが…
こちらも
5-3で惜しくも敗戦。
 
結果論でいうと
2回裏の2死満塁での森くんの打席が全てだったかなと思います。
関東大会では、森くんにああいうところで回ってきて、ああいうところで勝負を決めてきましたよね。
関東大会での満塁サヨナラホームランなどは、そんな森くんの真骨頂でした。
森くんがノってくればどんどん勢いに乗るチームで逆もまた然りでした。
でも森くん、いい選手です!
おそらく六大学に進むのでしょう。慶應のユニフォームとか似合いそうですよね!
将来が楽しみです!
 
勝った啓新高校も
安積くんの気迫溢れる投球
浦松くんの見事な継投
素晴らしかったです。
そして全力校歌、やってましたね!
 
金足農業で注目度が高まった全力校歌ですが
昔っからやってるところはやってましたよね。
 
昭和の高校野球は
校歌も全力だったり選手宣誓も全力だったり。
 
そう先生はぼくたちが中学生ぐらいまでは
みんな絶叫してました。
「宣誓!我々選手一同はスポーツマンシップに則り正々堂々試合することを誓います」
を何言ってるかわからないくらい絶叫して終わるって感じでした。
 
いつから絶叫じゃなくなったか?
みなさんご存じですか?
 
1984年の夏、福井商業の坪井主将が行なった宣誓がキッカケと言われています。
「宣誓。我々、選手一同は第66回全国高等学校野球選手権大会に臨み、若人の夢を炎と燃やし、力強く、たくましく、甲子園から大いなる未来へ向かって、正々堂々、戦い抜くことを誓います」
という今の選手宣誓にしては短い文言ですが
これを坪井主将は絶叫せず、伝わるようにと心がけて宣誓したそうです。
それが評判を呼び
翌年の選手宣誓ではリハーサル時に
今まで通りの絶叫選手宣誓をしたら
「マイクあるからそんなに大きい声出さなくもいい。それに短い。もっと自分の言葉を考えて来てください」
と大会運営の方に言われたそうです。
以来、選手宣誓は年々長くなり
どこぞの政治家なんかよりも
よっぽど世の中に伝わる素晴らしいメッセージを
春も夏も
全国に発信しています。
素晴らしいことです。
見るたびにえらいなー自分たちが高校生の時より全然しっかりしてるじゃないかなー
と思います。
 
ここからはぼくの個人の感想。
 
ぼくたち世代の大人は
ゆとり世代を
なっとらん
と決めつけてるようなところがありますが
本当にそうかな?
と、思います。
 
自分たちの頃を振り返ってみれば
バブル時代に就職期を迎えた僕らの世代は
「新人類」みたいな呼ばれ方をして
団塊の世代みたいな大人から
なっとらんみたいな言われ方をしていました。
 
新橋の駅前でおっさんにインタビューすると
「俺たちの若い頃は上司や先輩は絶対なんだよシロと言ったら黒いものもシロなんだよわかるか?ゆとりにはわかんねえだろー」
とかなんとか言ってはおりますが
そういう自分たちも
相当なっとらんやつらで気合も根性も足りとらんと言われて来てたんじゃねーのかな
と思います。
 
で、仕事の現場では
正直、そんなゆとりさんたちがいないと回っていきません。
特にテレビ業界
映像のデジタル進化のハイスピードには
ほぼデジタルネイティブな彼らでないとついていけず
日々進化する機材の扱いは、彼らなしでは成立しません。
仕事がイヤにになっていなくなるなんてことは
昔からいくらでもあったことだし、今に始まったことじゃないですよね。
 
野球をはじめとするスポーツの世界は
ゆとり世代が牽引しています。
大谷、羽生、萩野公介、瀬戸大也、バトミントン桃田
みんな1994年生まれのゆとり世代。
ゆとり世代が大人になったあたりから
日本のスポーツ界は急激に進化したような気がします。
 
たぶんですけど
土日完全休みで、学校のカリキュラムにも余裕があるから
野球ならシニアやボーイズでみっちり練習できるようになったし
ほかのスポーツでも勉強以外に何かやる時間ができたから、親も一緒になって違う道の何かに打ち込む環境がハマったんじゃないかなと。
 
まだ世の中には出て来てないですけど
突出した天才は
昭和世代よりも確率的にはたくさん出て来てるんじゃないでしょうか
 
失敗失敗って言われてますけど
実はすごい成功してるんじゃないかな
なんて思います。
 
性格的にも優しい子が多いし
みんなしっかりしてますよ。
ダメダメくんもそりゃいるでしょうけど
そんなもん昔はもっといたわけですし。
 
そんなゆとり教育が失敗だということで
小中学校、やることが増えております。
なんか子供たち勉強増えて大変そうですよ…
 
野球界、スポーツ界の未来のことを思うと
ちと不安になる今日この頃
不安で済めばいいのですが…
 
とりあえず今日はこのへんで
小野高義でした