湘南ビーチFM『Hits Around The Clock』2022/11/20

2022年11月選曲「還暦ロックンロール大会」

お聞きくださった皆様、ありがとうございました!

 

・I Got the Fire(灼熱の大彗星) / Montrose 1974

 今まで何度も何度も申し上げておりますが、ワタシを洋楽クレイジーにした4曲のウチの1曲(他はKiller Queen / Queen : You Haven't Done Nothing / Stevie Wonder : Hocus Pocus / Focus)。ワタシが中学生の頃(もしかしたら小学6年生)、この曲がAMラジオの番組間のコマーシャルで流れてきた時の衝撃たるや。完全に腰が浮いてうひょひょのひょーとなったのです。イントロ、歌、間奏のギターソロ、エンディング、全てがカンペキ。と思いきやよくよく聴くと結構雑な作りでそれを知って更に愛が溢れましたとさ。めでたしめでたし。

 

・Hell Bent for Leather / Judas Priest 1978

 これも何度も申し上げておりますが、1979年に中野サンプラザでジューダスを観たんですよ。その中野サンプラザでワタシもプレイしたのですよ先日も。これがコーフンせずにいられるかってんだべらぼうめ。それはともかくこのギターソロの3連のライトハンドの豊かさである。美しさである。美しさと云う点ではエディーヴァンヘイレンを凌ぐかも知れないとは云い過ぎか。そしてその後のフィードバックがブレイク寸前にちゃんとEのノートに届いているのがロックの奇跡であるとも申し添えておきます。

 

・Without You / The Doobie Brothers 1973

 高校生の頃にドゥービーのコピーバンドをやっていてこの曲も演奏しました。ワタシのギタースタイルにトム・ジョンストンがたっぷり混じっているのも判る方には判ってもらえているかと存じます。これギター1本レスリースピーカー使ってるのね。これは意識してなかったのですが、最高の効果だと思います。そしてツインドラムの妙。キャッコイイワー。

 

・Fool for the City / Foghat 1975

 これですよこれこれ。これまた明快にして爽快。ただ単純ではない。ハードブギードライビングギターのフォガットサウンドにプロデュースも担当しているベーシストのニック・ジェイムソン(後に脱退)が風変わりなことを色々ぶち込んでおるのです。随所で聴かれるベースのスラッププレイ。オートワウなどのエフェクト多用。トッド・ラングレン的な崩し方(実際ファーストアルバムはトッドがプロデュースしとる)でポップに仕上げてるんです。それにしても天翔るスライドプレイが得意のロッド・プライスがこの曲ではストレートなロックギターソロを弾いていてこれがまたお手本中のお手本みたいなプレイをしておるのです。これもまたワタシの血となり肉となっております。

 

・Comin’ Home / Deep Purple 1975

 トミー・ボーリンのプレイを聴くとストラト使いたくなるんだよなー。このギッチギチにジリジリしたストラトサウンド。それもまたいつかやってみよう。トレードマークだったテープエコーエフェクトをディープパープル加入で臆面もなく使用したのがこの曲。イントロも間奏もぎゅいんぎゅいんやっております。でも肝心のエフェクト後のプレイが何だかもう一息って感じで物足りないと感じるのはワタシだけかしらん。どんなに雑にプレイしてもリッチーが垣間見せる狂気には及ばなかったと云うことか。でもやっぱりトミー・ボーリンはスキ。ロックンロール。

 

・Sookie Sookie(スキスキスー) / Steppenwolf 1968

 よく聴くと何だかぎごちないようで、でもピッタリしてるんだよなーステッペンウルフ。こんなに切迫したギターサウンドってやはり60年代後半の感じなんだよなー。ギタリストのマイケル・モナークはもっと評価されて良いギタリストだと思うんですがどうなんでしょ。どうしてもイージーライダーでワイルドで行こうなんですけど他にもイイ曲いっぱいあります。スキスキスー。

 

・(Don’t Fear) The Reaper / Blue Öyster Cult 1976

 これも何度か申し上げておりますがこの曲のイントロなくして拙作Motto Wasabiは生まれませんでカウベルのコンコンはコントにもなったしでもブルーオイスターカルトってもっとぐろぐろとした爆音混沌のバンドでメンバー全員ギター持ってステージ前面に並ぶなんてオモシロイこといっぱいやってたんですよほいでもって1979年に来日して中野サンプラザ公演もあったんだよなーこれ行けなかったのすごーく後悔しとるんですフランク・マリノを観られなかったのと並んでワタシの人生の後悔ベスト2なんです句読点入れろよ。

 

・Shout It Out Loud / Kiss 1976

 しゃりしゃりしゃりらうらーと歌っていました中学の頃。この曲のギターソロは自分の頭の中で物凄く美化されていて、改めて聴くとああこんなにタイミングが遅かったのかと驚くのでした。イントロのツインギターも薄いんだなー。それでサビのしゃりしゃりの後に下降するベースラインの補強にピアノの低音をユニゾンさせてるのこれは中学の時から意識してました。同じような補強をクリムゾンの宮殿でも発見した時はこの世の秘密のしきたりを発見したように思ってちょっと得意気でした。

 

・Rock and Roll / Led Zeppelin 1971

 あまりにも有名曲なのでワタシが語るとこなんぞありませんがツェッペリンと云うのは奇跡の記録でその奇跡の具合が他よりもずっと高いのでありますよね。ジョン・ボーナムのドラムがそれだけでロックンロールなんです。ロックンロールの全てをドラムだけで表現した記録なんです。ベードラを聴け。ベードラが全てを語ってると思うんです。こんなこと云うと怒られそうですがジミー・ペイジのギターもはっきり云って雑なんです。ただその雑さすらも奇跡なんですよ。雑の極。ワタシ達はその奇跡を存分に味わうのみ。

 

・Long Live Rock / The Who 1972

 Aメロのスリーコード進行の最後にF-G-Dと来るのとサビの9小節目からF-F-Dと来るのがやはりThe Whoだと思うのです。ロックイズデッドのCからG/Bになるところもそこだけ12弦ギター出て来ちゃうのもやはりThe Whoだと思うのです。何がどうあったってロックは死なんですよ人は死ぬけどロックは死なないだって宇宙そのものなんですものロックは。宇宙がなくなったらどうなるかって。それはその時に考えればよろしい。それにしてもThe Whoと谷啓さんのあんた誰がリンクしてしまっているワタシの脳内をどうにかしたい。

 

・Balla Balla / The Rainbows 1965

 毎度お馴染みバラバラです。これこそが原点中の原点。意味なんていらないんです。ロックなんです。でも意味は愛おしいです。意味があって欲しい。意味があったらそれはロックではないのか。いえいえ充分にロックなんですよ。規定するだけ損。みんなロックンロールでみんな愛しい。自然発生的なものであろうと商業目的のプロダクツであろうとロックしてりゃロックンロールなんですよ。ロックンロールしてないのも世の中にいっぱいありますけどね。それがあるのもやはりロックです。20世紀最大の発明はロックンロールなのではないかと秘かに思っているのです。うっしっし。

 

・Sphere of Innocence / Allan Holdsworth 1992

 エンディング曲であります。ロックンロール。

 

お楽しみ戴けましたでしょうか。

次回は12月18日(日曜日)がワタシの出番です。

よろしくお願いします!