ABC予想入門
黒川信重・小山信也著
PHPサイエンス・ワールド新書


先日のニュースで京都大学の望月教授が現代数学で最も重要な難問とされる「ABC予想」を証明したとする論文が専門誌に掲載されることになったと報じられました。
ABC放送ではなくABC予想です。
あの「フェルマーの最終定理」を凌ぐ難問だそうです。
その入門書です。
読み始めて「はじめに」のページの10数行を読んだだけで完全にお手上げです。
平易な日本語で書いてあるんです。
冒頭に“本書は「ABC予想」のやさしい解説を目的としている”とありますが完全に理解出来たのはこの文章だけです。
そこから先は全くちんぷんかんぷんでした。
ABC予想がどれほど難しいのかすら判らないくらい難しいです。
しかーし。
全く判らないことを無視して読み進めると普段の生活の中では全く縁のない単語や数式や説明が目白押しなんです。
ワタシこう云うのワクワクするんです。
バカじゃなかろかと思われましょうがそうですよバカですよ今判りましたか。
未知の世界に無防備に突っ込んで行くのが好きで好きで。
エレキギターを買ってもらっても何の電気知識も技術も道具もないのにピックアップを外して音が出なくなっちゃったり。
そのエレキギターに塗装の何たるかも知らず調べずにプラモデルの白いラッカー塗ってべとべとになっちゃったり。
向こう見ずと云うか無鉄砲と云うかお調子者と云うかワタシはそう云う人間です。
高校生の時の物理の成績がずっとオール2だったワタシが素粒子物理学の本を読んでふんふんと判ったふりをしてこれまたちんぷんかんぷんでそれでもウルトラマンガイアの劇中にそうした素粒子物理学の用語や設定が頻出した時にああ素粒子物理学の本を読んでいて良かったなと変なところで出逢いって大切だなとふざけたことを抜かしていたり致します。
ABC予想に関する望月論文が発表されたのが2012年8月。
そしてこの本が出版されたのが2018年1月。
この時点での本の締めくくりは「望月論文、まだ検証中」なのでした。
それが先日、検証が終わってこの理論が正しいと証明されたとのことなのでありましょう。
検証だけに8年近くかかっていることになります。
スゴイことです。
研究とはそう云うものだと思います。
きっと専門家でも難解な理論なのだと思われます。
その望月先生のスゴイのが「宇宙際タイヒミュラー理論」と云う全く新しい理論を一から作ったことなんだそうな。
その宇宙ってのがワタシ達の住んでいる宇宙ではなく数学的な考え方の宇宙でなんて悠長なことを書いていたら緊急事態宣言が発令されました(2020年4月7日)。
さあどうなりますことやら。
あとふと気付いたのですがワタシはこの本を買うの2回目でした。
装丁に何となく見覚えがあったので探したらやっぱり1冊持っていました。
いつ買ったんだろう。
どうして買ったんだろう。
全く覚えていません。
この謎も解明される時が来るでしょうか(←来ないよ)。
そんなわけで暫くは数学方面も楽しみますが休業補償もしておくれよ日本政府さんよ。
ちなみに今から50年前、1970年4月25日と5月2日のBillboard全米シングルチャートの1位はジャクソン5の「ABC」でした。
ちなみにちなみに4月11日と18日の1位はビートルズの「レット・イット・ビー」。
なるがままに、か。
がんばろうぜエブリバディ。
ちなみにABCは知っててもーそれだけーじゃ困ります、って英会話教材のCMを知ってる人は挙手してください(かなりの年齢ですね)。