2020年1月25日、セッション参加のため岩手県盛岡市へ。
到着後にまずはランチから。
最初に『サリサリカリー盛岡店』に参りましてカリーを堪能。
「最初に」と云っているので次があります。
だってセッション開始時間にはまだまだ時間があるのですもの。
ここでリストアップしていた店に行ってみるもまだやってない。
ありゃまあ。
それならば盛岡でしか食べられないものをと云うことで『白龍(ぱいろん)本店』へと向かいました。
場所は『サリサリカリー盛岡店』のすぐ近くではないですかそうなのか。
こちらの名物はじゃじゃ麺
盛岡三大麺と云われるものの一つです(他はわんこそばと盛岡冷麺)。
このじゃじゃ麺がパッと行ってササッと食べてハイごちそうさまと云うのではないのです。
様々な手続きと云うか儀式と云うかそれらを経て初めてその神髄を垣間見ることが出来るのです。
現地コーディネーター澤井くんのレクチャーを受けながらその神髄に接近を試みました。
前置きが長くなりましたがカモンレッツゴー。



じゃじゃ麺、小盛!
小盛と云うからには中盛、大盛も御座います。
この日のその後の予定(色々ある)も見据えつつの小盛選択。
小盛と云ってもかなりの量です。



独特の麺(茹で時間が大変に長いらしい)の上にはキュウリとネギ、そしてみそ。
みそは肉味噌っぽいのではなくかなり固く練られた黒いみそです。
紅いのは紅ショウガ、その向こうにすりおろしのショウガもあります。



麺はうどんのようでもあります。
この状態で食べてはいけません。
みそやきゅうりを全体にしっかり混ぜてから食べるのです。
でもこのみそが固いのでこのままですとヒジョーに混ぜにくい。
ここで登場するのが卓上の酢。
この酢をどひゃーっとかけて混ぜるととても混ざりやすくなります。
ここがまず第一関門。
イタダキマス。



ウマウマウー!
でもああこれはウマイと即座に認識出来るわけではないのです。
なにかこうパンチがないと云うかぼんやりしていると云うか。
麺もノンアルデンテでふわふわぷにぷにと不思議ちゃん的食感。
そこで登場するのがまたも卓上にありますラー油、そしてニンニクすりおろし。
これらを混ぜてみます。



ウマウマウー!
ラー油はかなーり辛いです。
かけ過ぎチュウイ。
でもパンチはビシッと来ました。
ニンニクパンチもなかなかです。
先程までの大人しさとは打って変わってのパワフルな様相。
これは今までに経験したことのない味わい。
じゃじゃ麺とは何と不思議な食べ物なのだろう。
小野瀬雅生楽しむやら戸惑うやらでデイズドアンドコンフューズド。



ワタシは神髄に近付けたのかどうか。
その不思議感に包まれながら食べ続けますとここでまた第二関門がやって参ります。
麺を全部食べてはいけません。
少し残してください。
どうするんですか。



卓上に卵があります。
生卵です。



これを麺を少量残した皿に割り入れます。



全部混ぜてカウンターから厨房へ戻します。
そこに麺の茹で汁を入れてくれて再び提供されます。



ちいたんたん!
ここからじゃじゃ麺でなくちいたんたんになるのです。
みそも改めて載って来ます。
ザラガスのフラッシュが増えるように。
キングマイマイが成虫に変わるように。
ガヴァドンがAからBに変わるように。
変わりました。
新たなるみそをよく混ぜて、そしてまた卓上のラー油やコショウやゴマなどを加えて。
イタダキマス。



ウマウマウー!
この最後に至って自分が今まで経験したことのある世界とじゃじゃ麺の世界が繋がっていることが判ってきます。
自分の好みで自分を満足させる。
その面白さと不思議さと難しさ。
じゃじゃ麺は食べる人を試すのです。
その不思議感の中で自分を見つめ直すのです。
ちいたんたんの最後の一口を飲み終えた時の得も云われぬ満足感。
ワタシは神髄に近付けたのかどうか。
これはきっとリピートしないといけないのでしょう。
次回はガイドなしに自分なりに接近してみたい。
これは気を付けないとハマるやっちゃね。
じゃじゃ麺もちいたんたんもブラボー。



支店もあるそうなのですがやはりこの本店の雰囲気の中で食べるのが格別とのこと。
その云わんとすることは良く判りました。
そんなわけでまたゆっくり伺います。
美味しかったです! 御馳走様でした!

白龍(パイロン)本店
岩手県盛岡市内丸5-15
月〜土曜
9:00〜21:00
日曜
11:30〜18:45
無休(盆・年始休)