売り渡される食の安全
山田正彦著
角川新書

世界の中で日本だけが何かおかしなことになって来ている点が色々とあって。
その中でもワタシ達の生存に欠かせない食に関して物凄く危機感を感じています。
ワタシが生まれたのが1962年、昭和37年。
大気汚染や海や川の汚染など当時公害と呼ばれた被害を色々経験してきました。
食に関しても人工甘味料などの問題が多くあった時代。
いつの間にかそう云うおっかないところを抜けて海や川が少しずつキレイになって光化学スモッグなんてのも縁遠くなりました。
これはもしかしたら多くの人達の尽力でなされた偉業で未来は明るくなってゆくのかと思っておりましたが。
ここへ来てまたぞろ怪しくなって来ました。
すぐには症状が出たりはしないけれど後生に取り返しの付かない負の遺産を背負わせる可能性のある事象。
人間だけでなく多くの動物や植物にダメージを与えかねないワタシ達の行為。
何がどうアブナイのかはこの本を読んで色々と考えてみて戴きたい。
文章は平易で読みやすく書かれています。
ですのでより一層その怖さも伝わってきます。
誰かがちょっとイイ顔をするためにワタシ達みんながその大きな弊害に遭う。
許すまじと考えます。
読んでいるとどんどん絶望的な気持ちになりますが、最後にワタシ達に出来ることが「第八章 日本の食は地方から守る」に記されています。
国より強い権限を地方が持てること。
これをワタシ達は皆知っていたいと思います。
地方の知事や市長や議員へワタシ達の声や考えを反映してくれる人間を配すること。
選挙で出来ます。
地方もちょっとおかしいことになりかけていますがワタシ達は諦めずに地方から自分達を守ることをせねばならんと考えます。
まだ守れる。
まだ何とかなる。
ウルトラマンも仮面ライダーもキカイダーもレインボーマンもいないのですから。
ワタシ達が守らなくてはいけない。
これからも色々と考えたいと思います。