私が常々申し上げている事があるのですが。

重箱は丼ではありません。

天ぷらとご飯がお重に入っていたら天重です。

天重は天丼にあらず。

なのに天丼とメニューにあって出てくると天重と云う事があるのです。

誠に遺憾に存じます。

先日参りました白金台の『利庵(としあん)』。

こちらでその天丼にあらずの天丼があったのです。

こちらです。

 
小野瀬雅生オフィシャルブログ「世界の涯で天丼を食らうの逆襲」by Ameba
 

天丼、です。

どう見ても天重なんですが。

右の海苔のお味噌汁は非常に濃い味でビックリします。

 
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インゲン、メゴチ、ナス、マイタケ、エビ×2、レンコン、グリーンピースかき揚げ。

天ぷらはどれもウマイ。

素材の味わいも揚げ具合も、非常にナチュラルでヴィヴィッドでイイ。

丼ツユも甘さがほどほどでバランス良し。

ただ。

ご飯。

これが。

物凄く、少ない。

もう一度云いましょうか。

 

ご飯が、物凄く、少ない。

 

お重の底部に敷かれたご飯の厚みは1cmそこそこ。

お米が何粒か数えられそうなくらい、少ない。

丼が丼でなかった以上にこのご飯がショック。

そしてお値段は表示されていないのです。

お品書きとは別に、壁に紙で「天丼」と張り出されているだけなんです。

最後にお会計をしてもらって、値段の判るメニューから消去法で算出したならば。

2000円超

ちょーっ。

あらあら。

ここまでやってくれるなら、かえって愛しく思えてくるわよ。

やーねぇ。

 
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せいろう。

お蕎麦も戴いたわよ。

これも、少ないわ。

10枚くらい食べられそうよ。

 
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お蕎麦は。

非常に。

素晴らしい。

 

ウーマーイー!

 

蕎麦の口当たり、歯応え、喉越しが織りなす旋律。

ロックじゃない。

クラシック。

それもバッハ。

詳しくはないけれど、チェンバロ協奏曲。

短調の方。

悔しいけれどウマイ。

心に響く音楽。

深く。

ああ。

お腹はいっぱいにならないけど。

また堪能しに参ります。

美味しかったです! 御馳走様でした!

 

利庵(としあん)

東京都港区白金台5-17-2

11:30~19:30

月曜・火曜休(祝日の場合、営業)