どうしようもない恋の唄
草凪優著
祥伝社文庫
真っ昼間からすみません。官能小説です。
このタイトルどこかで見た事があると思ったら、ザ・ルースターズでしたね。
「この官能文庫がすごい！」大賞2010（宝島社）と帯にもありました。
さて読んでみると、まず主人公の男が自殺しようとしています。
そこからは男のファンタジーが展開されて参ります。
ファンタジーですからあんな事やこんな事もアリです。
でもそれが幻想として楽しめるのは、著者の日本語が丁寧だからです。
あんな事やこんな事が立て続けに起きます。
官能方面でない描写もなめらかで艶があります。
そして最後には思いもよらなかった感動がやってくるのです。
この仕舞い方にはビックリしました。
強く心に響くエンディングなんです。
ジャンルは官能小説ですが、男のファンタジーですが、この本は効きます。
建前上は男性にお勧めですが、女性もこっそりどうぞ。