祖母や祖父
伯母と散歩に行き
夕暮れ時になると
『夕焼け小焼け』を歌いながら帰路につき
17時や18時のチャイムがなると
『七つの子』を一緒に歌い
川を覗けば
メダカの学校を歌い
寒い日には
祖母と手を繋ぎながら
『おぉ寒む 小寒♬』と口遊み
北風小僧のかんたろーを歌ったり
信号を渡る時には通りゃんせが流れていたので
そのまま続けて口遊み
靴を履くときは
赤くなくても赤い靴〜♬と歌い
祖母のうちにいくと
祖母は
私を
『かわいい♬かわいい♬魚屋さん♬』と呼んだり
お手伝いを急かされるときは
エーサエーサエッサホーイサッサ♬と
歌に乗せられた
秋になれば
祖父の山を散策しながら紅葉を輪唱しながら
カゴを背負って山を歩いて
山菜やアケビを採った
母と
バスに乗りにバス停に向かうときは
車掌さんの歌を歌い
どこかに行くときは車に乗ると
なぜかイチローさんの牧場で〜とよく歌っていた
友達と八幡さまのブランコで遊んでいるときは
誰かさんが
誰かさんがと歌い
さっちゃんはね♬とか
ミカンの花が♬とか
暑くなってくれば
夏も近く♬と歌い
春になればすがこもとけて♬が好きで
垣根をみれば
垣根の垣根の曲がり角♬と歌う
友達と遊ぶときは
なぜか【歌集埼玉】をみんな持ってきていた
小さい頃は
ぐずっていると
祖母が私の手を取り
『にゅーめん♬そーめん♬』とはじめるし
お腹が空いたと訴えると
『おせんべ焼けたかな?』♬と茶化す
つまらないと駄々をこねると
ずいずいずっころばし♬が始まり
高度経済成長期時代
仕事で大変な父と唯一の楽しみだった
お風呂の時間では
すぐでたがる私に数え歌と
おまけのおまけの汽車ぽっぽ♬と歌ってくれた
寝るときは母は
ねーむれーねむれー♬で
祖母は
なんねーんころーりーよ、おころりよ♬と
歌ってくれた
友達とシャボン玉をして遊ぶときは
シャボン玉を歌い
トンボをみつけたら
赤とんぼを歌い
いつも歌に囲まれて育ってきた
そんなわけで
週末のチャリティーコンサートでは
主催者特権で
ソプラノの伊藤英子さんに
夕焼け小焼けをリクエストしました
英子さんの好きなところは
自然体で歌ってくれるところです
歌い手さんって
顔をつくったり姿勢を無理に作ったり
アレ、わたし苦手なんですよね
不自然だから気持ち悪く感じる
いい声が本当に出てるのかい?って思ってしまうんですわ
(↑個人の意見です)
週末
英子さんがほかに歌ってくださるのは
うちの前のこの道でみた紅葉や
ヤマメを探したことや
黒山三滝から降りてくるときについつい走りたくなり駆けっこをしたこの道を
いつかあなたに思い出して欲しい
そんな願いを込めて『この道』
私が初回時に
落葉松と間違ってリクエストした『からたち』
そしてここ黒山が
あなたの日本人としての
心のふるさとであって欲しい『ふるさと』
です
あなたの思い出の曲はなんですか?
ニッポンの歌