BFI(英国映画協会)での再会 | 人間の大野裕之

人間の大野裕之

映画『ミュジコフィリア』『葬式の名人』『太秦ライムライト』脚本・プロデューサー
『チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦』岩波書店 サントリー学芸賞受賞
日本チャップリン協会会長/劇団とっても便利

ロンドンについた翌朝さっそく英国映画協会(BFI)に向かい、キュレーターのヘッドのブライオニー・ディクソンとだべっておりました。
僕はこの地下室で24歳のときから、チャップリンのアウトテイク(NGフィルム)を延々と見たのですが、その時に「見せてくれ」という半年に及ぶ交渉に折れてくれて、フィルムを手配してくれた当時カタログ部のカスリーン・ディクソンとも再会。「大野がきっかけで多くの人が見られるようになった。門を開いたのね」とおっしゃってくれました。「ただし、膨大過ぎてまだアウトテイクを全部見た人は三人だけど」。
が、アウトテイクのなかに、一般には見られないものがあるのは事実。公開されているカタログは僕が見たものよりはずっと少ない。むろん、権利関係の問題があり公開できないものもおおいのだが、後の研究者のために、ぜひとも公開が待たれる。
当時、膨大なフィルムを運んでくれたスティーヴ・トラヴェイに会いたいと思ったが、今ランチに出てていない。というわけで、私もランチ。トテナムのBFIの裏にはいいレストランが多い。

最近できたっぽいちょっとおしゃれな中華へ。
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で、2時頃に戻ってきて受付に、「スティーヴにつないで、来客が来たと言ってくれ。僕の名前を言わずに。驚かせたいので」受付の人は言われた通りに、「スティーヴ、来客です。驚かせたいとのことで、名前は言えません」と言ってくれた。こんなセキュリティ、日本にはない!(笑)
それで地下室へ。
再会して大盛り上がりでした。
学者やキュレーターさんよりも、現場で400巻以上の重いフィルムを運んでくれた技術者の方が長い時間一緒にいるのです。
スティーヴとは一緒にドッグ・レースに行ったり、勝手にWEST HAM UNITEDというフットボールチームのファンにされたり、よく遊んでおりました。
子供が生まれたそうで、「チャーリー」と名付けたとのこと。
「チャップリンにちなんで、チャーリーか」「そうかもしれない」「じゃあ、息子にもアウトテイクを全部見せればどうや?」「あんなん全部見るのはお前だけじゃ!」彼はかねがね、「お前のフィルムを運び過ぎて腰が痛くなった」と文句を言い続けていたので(笑)

写真を撮ろうということになり、その日は暇そうだったので、何か仕事してるふり。

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というわけで、BFIでの再会でした!

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