7月が終わります。
散々な辛いシンドイことが次々と起こった2022年7月…
父を亡くした7月。
ごく僅かな近い身内だけで簡素にお別れをして送った中に、私の親友夫妻も入ってもらった。身内よりも身内。こんなふうに親のことを面倒見てくれる親友がいる私はなんて幸せなのだろうか。
頑固な父も、彼女には遠慮なく接することができ、彼女の子どもたちのことは本当の孫みたいに可愛いく思っていたようだった。
そのわずか4日前に、
まだ70代で現役の神戸市運動指導員でもあった元気な叔母を交通事故で…
父の介護をずっとサポートしてくれていたのに…
まだ信じられない、、、
父の介護のために実家に泊まってくれた次の朝だった。
私が生まれたときはまだ高校生?だった叔母にどれだけ子守してもらったことか…
父は高齢でもあり病気であり覚悟はできていたが、こんな突然の事故は悪夢のようでまだ受け入れることができない。
私が父のことで頼りすぎたせいだ、と自分の行動が悔やまれる。
この自責の念とは、一生ひとりで闘うしかないのだと心の深いところで覚悟している。
叔母の事故前日、
私は介護で徹夜が続き、右腕の上に頭を乗せてテーブルに突っ伏して寝てしまい、橈骨神経麻痺に。
右手が全く動かず、ペンもお箸も持てなくなった。。。
もちろんお扇子も。
右手が動かない…想像を絶する不便さと表現できないほどのストレス。
そんな中…
やはり私は「舞台」に救われた。
7月9日『Don’t Stop the show 』は宝塚OGのバラエティショーで、しながわジェンヌでご一緒した気のおけない上級生下級生との嬉しい企画。
父の介護で稽古も休みがちだった上、右手が動かない私のことを、みんなで優しく親切に助けてくれた。右手がダメなので踊りは全て左に扇子を持つなど、振りを大幅に変えたし、なにしろお化粧もできないわけだから、、、それは同じ楽屋で唯一の男役、一紗まひろ君が全部やってくれた(私が自分でするより綺麗になった)
着物もみんなで着せてくれるし、ご飯も食べさせてくれるし、、、とりわけ、お手伝いに来ていた、草の芽もゆちゃん、東三智ちゃんには何もかも助けていただき、、、
あーありがたい。若葉さんは上級生だけど、ズッポリ甘えてしまえる、不思議。振りを変えて相手役の五嶋りさちゃんには迷惑かけたし、華村りこちゃんには毎度のことながら、今回も送り迎えからあれこれ本当にお世話になった。
構成・振付のはやせ翔馬くんには心配かけて迷惑かけて申し訳なかったし、素敵な下級生のみんな…本当に大好き!ありがとう!
そして何より、ジェンヌプロジェクトさま、こんな私を使っていただき感謝しかありません。
あー、宝塚は素晴らしい!
こんな素敵な仲間と一緒にいられたら、辛い悲しみもしばし忘れて笑っていられる。
それから、、、
『尾上菊音 百寿を祝う会』
こちらでは、「おはなし」のコーナーで、聞き手をさせていただいた。墨雪先生から、菊音先生の舞踊家人生についてのお話しを伺う大役。
いやいや、私のお役目がどうあろうと、菊音先生の圧倒的な素晴らしい踊りに、あの日のお客様は皆さま、「歴史の目撃者」としての感動を共有していらしたに違いない。
私も、百歳の舞踊家の、しかもそれが我が尾上流の大先輩、ずっとお世話にもなっている大先生の、あまりにも凄いお舞台を、すぐそばで拝見させていただけた、その場に居させていただくことができたことに、改めて深く深く感謝している。
そして、
悲しみに包まれ、疲れ切っていた私の心に灯をつけてくださった。
私にできることは何なのか?
それを再度気づかせていただけた。
菊音先生からご覧になれば私なんぞまだまだヒヨッコ。
くじけて倒れ込むわけにはいかない。
ありがたい。
本当にありがたい。
でも…
やっぱり強い悲しみは
時間を置いて、
また追いかけてくる。
そんな私を元気づけてくれるのは、やっぱり『さつき会』のお弟子さんたちだ!
8月6日、どうかどうか、
無事に開催できますように!