先日の、
さつき会で私が踊りました、清元の「北州」〜ほくしゅう〜という曲ですが…
北州と
いうのは、吉原の遊里のこと。
江戸の北にあるのでこう言ったのだそうです。
今の浅草あたりですね。
内容も、お正月から歳の市までの吉原の四季折々の年中行事や、行き交う人々、景色、情景を綴っています。
遊里のお客、笠を被った侍、花魁、禿、
廓の男衆、吉原通いの客を乗せる馬方、
年の市の物売り、
手毬をついたり、羽根つきをする若い遊女など…
十数人の登場人物を一人の立ち方(踊り手)が踊り分けます。
男舞で始まりますが、
途中で女になったり、また男になったり、、、
全部踊り方が違います。。。
この、北州という踊りが、
非常に上級と言われているのは、
この踊り分ける技術を要するところにあります。
全部踊れば20分あります。
江戸の多くの文化が、どれだけ吉原を中心に生まれたか、、、江戸時代の芸術、芸能にとり、吉原がどんなに重要な場所であったか、、、
を、
この曲以外にも、
多くの日本舞踊曲から、勿論歌舞伎などからもですが、知ることができます。
「北州」は、清元の代表曲であり、
日本舞踊のご祝儀舞踊の中でも、最上級の人気曲(関係者の間では)なのでございます。
が!
初心者の方には、その中身がなかなかわかりにくい難しい作品かもしれません。
なので、日本舞踊初めてというお客様が多いさつき会では、私はこういう曲は避けてきました。でも今回意外にも好評だったのは、
伝統ある古典の持つ底力でしょうか?
また、チャンスがあればトライしたい、
踊り手にとりましては魅力的な曲でございます。
この黒い着物については
来年のさつき会は、
8月23日(日曜日)
きゅりあん小ホール
です