血液型、…ああ、血液型。 | おのころ心平オフィシャルブログ「ココロとカラダの交差点」Powered by Ameba

おのころ心平オフィシャルブログ「ココロとカラダの交差点」Powered by Ameba

病とその人の背景に潜むココロとカラダの繋がりを、西洋・東洋医学・科学・物理など様々な角度より検証し病気の“本当の原因”を探ります。

おのころ心平です。


『血液型で分かるなりやすい病気なりにくい病気』

永田宏著/講談社


では、まず


『いまや日本の医学部で
血液型について語ることは、
輸血と臓器移植以外は
完全にタブーになっています。


血液型は似非科学の
象徴とされています。

特に若い世代のドクターの中には
血液型と病気の話をすると
あからさまに嫌な顔をすることも
あります。


ただ、60代70代のドクターの中には、
血液型と病気の関係に興味を持っている
人も多くいますから、話をしてみたくなったら
相手の年齢を確認する必要があります』


***


…と、医療における血液型の
位置づけを説明しています。


医者も一枚岩ではありません。

世代によって興味も関心も
違うわけですね。


***


『過去におこなわれてきた
血液型と病気に関する研究は
実に多岐にわたっています。
何百種類もの病気が、多くの
研究者によって調べられてきました。


その中には
リウマチなど自己免疫疾患も
あれば、双極性障害といった
精神疾患も含まれます。


アキレス腱の断裂と血液型の
関係といった奇抜な研究もありました。


しかし論文は数多く出ているのですが
血液型との関係があると言える水準には
達していないものがほとんどです』


***


永田先生は、
血液型について発表されている
膨大な医学論文をくまなく
精査したうえで、


『アメリカの国立がん研究所は、全米の
医療従事者のうち約10万7千人を対象に
8.6年間の追跡期間を経て92万8千サンプル数
をもとに膵臓がんの血液型によるかかりやすさを
調査しました。


その結果、
O型がもっとも膵臓がんに
かかりにくく、O型と比べると

A型は1.32倍
AB型は1.51倍
B型は1.72倍

かかりやすいというデータが導きだされました』


というように、ほんとうに
慎重な言い方に終始しています。


***


うー、しかし…、


これほどまでに
大規模なコホート研究をなした上でない限り、

医学の世界では、血液型への関係性は
言及できないということなんですね。


き、きびしい世界です。


そのような延長線上で、永田先生は、


血液型は、

・胃がんにも関係しています。
・静脈血栓症と肺塞栓症のリスクも血液型によって大きく変わってきます。
・感染症では、ノロウイルスやピロリ菌などは、消化管粘膜細胞の表面にある
 血液型物質を、味(み)分けて感染していることがわかってきました。


など、それでも血液型で差異がみられる
疾患のケースを取り上げて解説しています。


最後に、永田先生らしい考察をご紹介して
締めくくりといたしましょう。


『…以上のように、血液型と「寿命」の関係は

今のところはっきりとしません。

でも、社会的にはその方がよいのではないでしょうか。

もし、寿命と血液型が関係しているとなったら、

生命保険も血液型によって保険料が変わってくる
かもしれません。


結婚相手を選ぶ際にも血液型がひとつの条件に
なるでしょう。でも、いまのところ、
そんな心配はしなくてよさそうです…。』


***


血液型、…ああ、血液型。

そのなまめかしい分類法について、
今後もはっきりはしないでしょう。


でも、だからと言ってまったく参考にしない、

のもとっても惜しい気がします。


いよいよ3週間後です!!

     ↓

■日時:2016年5月5日(木・祝) 13:30~16:30


福島正伸×おのころ心平


スペシャル・コラボレーション・セミナー

「病はチャンス!」


■会場:東京駅大手町カンファレンスセンター
■参加費:10,000円(税込) 残席28!



(画像クリックで申し込みページへ)