胆石や胆のうポリープ、胆のう炎などで、
胆のうの切除をしてしまったクライアントさんのお話では、
脂っこいものを食べた後や、
お酒を飲みすぎたりすると、
急に下痢をすることが多い、と。
胆汁は腸内での脂肪分解に大きな役割を担っていますから、
食事で脂分がごっそり入ってきた時こそ出番です。
胆のうに貯められていた胆汁が、脂肪分を取り囲み
ミセル状に分解して、小腸からの穏やかな吸収を促します。
ところが、胆汁を一気に分泌できないとなると、
カラダは次の手段を講じます。
「うわー、こんだけ脂肪が入ってきたら間に合わない、
とにかく水で薄めてしまえー」
…というわけで、腸液その他を目いっぱい分泌して
ドバーと水で押し流そうとします。
下痢は、こうした背景で起こるのです。
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胆のうは、満を持して出番を待ちます。
出番となったら、大胆に、胆汁を放出します。
その胆汁は、肝臓でつくられたものを
8~10倍までぎゅっと濃縮したものです。
脂肪は、もっとも分解が難しい物質です。
それをも溶かしてしまう胆汁の威力は、
肝臓から送られてくる解毒力、分解・理解力の結晶。
あらゆる問題解決能力を、
エッセンスとして含んでいるのです。
がまんにがまんを重ねて、濃縮してきた実力。
あとはそれを発揮するタイミングを見極めるだけ。
タイミングを逸すると、
胆汁を濃縮しすぎて、胆石を生じさせてしまったり、
収縮しすぎて、胆のう内にポリープをつくってしまったりします。
胆のうから学ぶこと。
満を持しての出番に臆さないこと。
チャンスを見極めることさえできれば、
あなたのこれまでの努力はきっと報われるはずだ。
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