小寒(1月6日)→大寒(1月21日)は、1年の中でも最も寒い。
こんな時期、風邪をひきそうになったら、
ちょっと「ウイルス」について考えてみましょう。
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ウイルスというのは、自分で細胞分裂ができません。
細胞という形態をとらない核とタンパク質だけの構造だからです。
だから、自分の仲間を増やすためには、自分とは別の生物に侵入し、
その細胞のコピー機能を借りて増殖します。
つまり、自分の遺伝情報を宿主の細胞のDNAに書き込むのです。
書き込まれた側の細胞の方では、そうと気づかないままDNAを
コピーしていきます。ウイルスはこうして他力(感染した宿主の力)で、
自分の仲間を増やしていくわけなんですね。
(・・・かなり巧妙な手口です)
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ウイルスにのっとられた細胞は、本来の自分とは違った情報をもった
細胞になってしまうので、これは、免疫の攻撃対象となってしまいます。
ところが、免疫細胞というのは、
ウイルスだけを狙い撃ち攻撃することができません。
では、どうするかというと、ウイルスに感染した細胞ごと攻撃してしまうのです。
ウイルスに感染した細胞が多ければ多いほど、
免疫が働いてどんどん細胞が破壊されます。
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さあ、以上のしくみで、ぜひおさえておいてほしいのは、
ウイルスは私たちのDNAに、
「何らかの情報を書き込むだけだ」
ということ。
その情報に過剰に反応して症状を拡大するか、
適度な反応におさめてしまって共生するかは、
宿主側である私たちの問題なのです。
こちらがウイルスの書き込んだ情報に過剰反応すればするほど
「早く壊さないとー」ってことで免疫が過剰に働きます。
その結果、発熱とか炎症とかが起こるんですね。
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風邪症状の強弱は、こちらの過剰反応の結果。
情報過多の現代生活、様々なニュースに混乱させられる私たちの暮らし。
「情報に対する過剰反応」という意味では、
ウイルスに対してもニュースや広告に対しても、同じなんですね。
情報に対する識別能力。
付和雷同しない自分なりの情報の読み方。
これを高め、自分を見失わないような態度こそが、
結果、いちばんの予防策になるように思うのでした。
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