手術後8日目-脳をとってからの変化 | グリオーマ 治療記 経過と普通の生活記録

グリオーマ 治療記 経過と普通の生活記録

32歳でグリオーマ発覚。パートしながら息子(当時2才)と夫と暮らす普通の主婦。ある日突然倒れ、手術~放射線治療&抗がん剤治療を終えて月1で通院、経過観察中


毎日のリハビリのおかげで足は順調に動けるようになってきた。

手はまだあまり教えてもらっていないのでプラーンとしてたのがちょっと意識して力が入る程度に。それでも、全く動かなかったんだからすごい進歩!


ベッドで寝ながら指折りの練習をひたすら続けている。


五本指ソックスじゃないと足の指がたくさん汗かいて蒸れる。足って、普段は気づかなかったけどあんまり歩かないと、動かさないと(?)毎日スゴく汗かくんだってことを知った。

でもはくのが一苦労。イライラしながら

これもリハビリ…となるべく左手も使ってはいた。

息子がまだ一人で靴下をはけないんだけどその気持ちがちょっとわかった。

靴下はくのって難しい!


私は30年生きてきて、やり方を知ってるけど息子はまだ産まれて二年、やっと立てるようになって歩けるようになってこれからたくさん学んでいくところなんだなぁ。

いろんなことが出来なくて当たり前なんだ。まだ思いを言葉に出来なくてかんしゃくを起こしたりイヤイヤ言ったりするのも成長の証なんだ。

息子と少しずつ一緒に出来るようになっていこうと改めて思った。


グリオーマは腫瘍と脳の境がハッキリしていないので、私の場合は右前頭葉を脳と腫瘍とガッポリ取れるところ迄取ったらしい。捕捉運動神経てのも取ったので一時的に動かなくなったけど、運動神経は残してあるのでリハビリさえすれば日常生活は問題ない程度に回復するとのこと。


ただ、脳の機能で失なわれた部分はずっと注意して生きていくしかない。

ある日ご飯を食べていて食べ終わったあとに

お盆の左半分に乗っていたおかずが丸々残っているのに気がついてビックリした。

見えているのに、存在に気づいてなかった。

どーりでおかず少ないとおもったんだよなーと思いつつ、次の日リハビリの先生に伝えたら

私の取った部分には注意力の神経が含まれていたので、右脳を取ったから左側に注意がいきづらくなるとのこと。

それに気をつけて生活してくれと。


別の方で、同じく右前頭葉をとり

退院したら左から来た車に引かれてしまったことがあったとのこと。

常に注意をしている意識がだいじだと。


たしかに、病室でクローゼットを自分で開けたのに左の扉にだけガツンとぶつかったり左側の棚にぶつかったりしてた。

ちゃんと見えているのに。


そこにあるってゆうのを忘れてしまうというか…

歩いていても、自分の左を通ろうとする人に何度もぶつかりそうになった。


てか実際ぶつかったりしてた。

人がいるから気を付けなくちゃ、とはおもっても、即座に避けられない。

距離がよくわからないというか。

当たるつもりはないのにドンッとぶつかってしまう。


あと忘れ物。

歯磨きをしに行って、トイレにいってから部屋へ戻るとコップと歯ブラシを洗面所に置きっぱなし。

お風呂でタオルをかごに忘れてくる。

名前を書いていたので何度か看護師さんに届けてもらった。今は何度も自分でチェックしている。


それから探し物が苦手になった。

バッグに入ってるものは一旦全部出してみないと見つからない。引き出しに置いておいたものをちょっと別の場所へ置いちゃうとどこにやったか分からない。

よくおばあちゃんとかそうだったけど。

今ならおばあちゃんの気持ちがよーくわかる気がする。

動作も、詳しく説明されないと戸惑ってしまう。

「向こうのイスに座りましょう」

だとどこを通っていくのがいいのか

一瞬、(?)となる。

「手前のイスに当たらないように右の方から回って座りましょう」

て言われるとありがたい。


一気に脳が年を取ってしまったような感覚。