ガンジス河のほとりで、あるヨーギ―が何年もの間苦行（タパス）をつづけていた。彼は非常に高度な精神集中を達成し、この集中を延長させていくことこそ解放であるに違いないと信じて、その訓練を続けていたのである。
ある日、彼は深い精神集中に入る前に喉の渇きを感じて、弟子のひとりにガンジス河から水を汲んでくるように頼んだ。だが、弟子が水を持って戻ってくる前に、彼はヨーガ・ニドラーに入ってしまい、その状態にとどまったまま果てしない時が流れ、 橋の下では限りない量の水が流れていった。そして、この体験から目覚めたとたん、彼が言ったことは「水！水はどこだ！？」だった。だがそこにはもはや弟子の姿もガンジス河も見当たらなかったのである。
彼が最初に尋ねたのは水のことだった。なぜなら深い集中のなかへとは言っていく寸前に、彼の心の表層にあったのは水のことだったからである。つまり、いかに集中が深く長期にわたるものであったとしても、ただ一時的に想念を静めただけのことなのだ。それゆえ、彼が意識を回復したとたん、表層にあった想念は洪水が堰を切ったような速さと強さで溢れだしたのである。
もしこれが瞑想に入る直前の想念の状態であるなら、それ以前にあった想念も間違いなく滅ぼされずに残っていることだろう。もし想念の消滅が解脱であるとするなら、彼が解脱を達成したと言えるだろうか？
あるがままに ラマナ・マハルシの教えより
一時的な想念の停止、と想念の破壊を、マハルシは全く違うものとして、想念の一時停止だけに陥らないように注意を呼び掛けています。これはフーマンも同じようなことを言っています。
フーマン 深く瞑想をしていない人々や、マインドの強い人々は、ステートオブプレゼンスのワークや「絶対の境地」へ入るワークをして、瞑想の境地を体験する必要がある。
しかし、それではマーヤからの目覚めは起きない。
マインドからの繋がりを絶つ事は出来ない。
あなたのマインドは、ただ一時停止状態なってまだそこにあり、戻るチャンスを伺っている。
それはサマーディ（三昧）に入っている人々を見るとよく解る。
どんなに深いサマーディに入っても、そこから出たとたんに、マインドがただちに戻ってくる。
（フーマンは実際にインドに長期滞在して、サマーディに入った聖者に何人も会ったそうだ）
だから、あまり長いリトリートはする必要がない。
例えば10日とか21日間のリトリートをすると、マインドが脇に追いやられて一時停止状態になるので、素晴らしい体験をするだろう。
全てがクリヤーで、無心の境地を体験する。
しかしそれは、マインドの集中と一時停止による効果に過ぎない。
それは「真実の自己」の目覚めではない。
そこには「自己に対する理解」がない。
集中と一時停止の結果だけだ。
恩寵の扉が開くまでⅡより
トランス状態に入って我を忘れてしまい、それが達成だと思いこんでしまう人は多く、真に目覚めた人は少ないです。
想念が静まるのは良いですが、そこでとどまってしまうことが多く、そして「自分は達成した！」と勘違いしてしまう人が、今も昔も変わらず多いようです。
真に目覚めていくには、一時的な想念の停止ではなく、より根本的な解決を図ることが真に重要です。
だがそれができてきた人はまれです。
思考や想念が止まった。という人の話を聞いたり、読んだりすることがありますが、果たしてそれが永続的なものか？それとも一時的なものか？短いスパンでは判断できません。
私の個人的な意見として、思考や想念が止まったという人の話を聞いても、どこか違和感を感じることが多いです。
一時的なものだったり、思考が止まったと思い込んでいるような感じがしてしまいます。
いずれにしろ、ただ想念が止まればいいというものではなく、真実の自己に目覚め、マーヤから目覚めることが大切です。
少なくとも私は想念の一時停止に満足せず、さらに根本的な想念の破壊を目指したいです。
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シンギングボウル・深い瞑想・ブレスワークセッションのコラボレーション企画
3月末にコラボワンデイリトリートの開催がなされます。
ブレスワークガイドの安東裕美（Hiromi) さんとのコラボレーションです。
Hiromiさんのブレスワークを何度か受け、私のセッションを Hiromiさんも受けていただき、大いに共鳴が起こり、コラボで何かできないかという話になり、今回の深遠リトリートの開催となりました。
シンギングボウル ブレスワーク 瞑想で相当深い意識の探求が自然と起こるでしょう。
ワンデイリトリートの開催は久しぶりで、私自身今から楽しみです。
「深遠リトリート」 概要
日時：2024年3月30日（土）10:00~16:30
会場：川崎市高津区（田園都市線 梶ヶ谷駅 徒歩5分）渋谷農園母家
参加費：12000縁（税込13,200円）手作りランチ付き
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瞑想会やイベント等に参加していただくのはありがたいですが、マンツーマンだとその人に合った話し、瞑想やワークが行えてより効果的です。
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