ラストシーンの驚きだけではない | 恩寵と共にある

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昨日久々に映画シックスセンスを見た
。公開された時にはかなりの話題となり、興行的にも大成功で、アカデミー賞でも作品、監督など主要な部門にノミネートされるなど高い評価もされた。


映画の冒頭で、この映画には秘密があるからネタバレだめだよ、といったお知らせが、主演であるブルースウィリスの名義で出るが、初めて鑑賞した時、一体それは何なんだ⁈と思いながら見ていたが、ラストシーンまでその秘密がわからず、最後の最後で秘密がわかり、見事にやられたー、と感嘆した。私は素直に騙されたが、途中で秘密に気づいてしまった人は、それだけ注意深いというべきか、それとも気の毒なのであろうか?


シックスセンスの成功で、監督のM・ナイト・シャマランは一躍一流監督の仲間入りをしたかに思えたが、その後のアンブレイカブルとサインではまずまずの成功を収めたが、ヴィレッジ辺りから雲行きが怪しくなり、レディ・イン・ザ・ウォーターでは興行も惨敗し、批評も悲惨なものとなり、その後はもはや今後映画を撮らせてもらえるのか?というところにまできてしまった。それだけシックスセンスの成功が飛び抜けている。もはやシックスセンスでシャマランは終わってしまうのだろうか?


シックスセンスはジャンルではホラーになっているが、大して怖くもない。ホラーがあまり好きではない私でも平気で見れるくらいだ。それよりも親子の愛とか、自分の置かれた状況を受け入れることができるか?というテーマが根本にあり、一般的なホラー映画とは一線を画する。


シックスセンスはラストのどんでん返しばかり有名になってしまったが、根底には自分の置かれた特殊な状況を理解し、受け入れることができるか?が重大なテーマとなっている。主人公少年死人が見えるという特殊な能力を有している。これは望んだものではなく、日常的に死人が見えるので怖くて仕方なく、精神も不安定になってしまう。主人公が救われるにはどうすればいいのか?ここでは死人達をただ恐れるのではなく、彼らの言うことに耳を傾け、受け入れていくことで、主人公は救われていく。そして母親にも言えなかった自分の秘密を打ち明けることで、それまでギクシャクしていた親子関係も修復されていく。この主人公が母親に秘密を打ち明ける場面は、ホラー映画とは思えないどうすればほど感動的な名場面である。


一方もう一人の主人公であるブルースウィリスは少年を救い出し、ラストでは自分の置かれた状況に気づく。そこで全てが明らかになる。私はネタバレをあまり気にしないし、ネタバレしても良い映画の価値は損なわれることはないという考えだが、シックスセンスに関してはラストのネタバレはしてはならないと思う。それだけあっと驚くオチになっているので、まだ見ていない方は、ラストシーンを知ることなくご覧になって下さい。


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