セツブンソウ  祇王寺 | 紅い野ばらの里山便り

セツブンソウ  祇王寺





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  セツブンソウ  節分草


花言葉 : 光輝  人間嫌い  拒絶  ほほ笑み



節分草といえば自生している野生種は淡い紫色なのに ここに咲いているのは黄花節分草

黄色い花の種類はシリアやレバノンの岩場に自生していると言われますがその種類なのでしょうか


京都祇王寺にひっそりと咲く黄花節分草です


  



平家物語の琵琶の音色がどこからか聴こえてきそうな静かな佇まい祇王寺


祇王21歳 祇女19歳 姉妹の母45歳 

美しい花の盛りの祇王も祇女も平清盛との悲恋の運命に流されることなく 自らの潔い身の振り方を選び

尼僧となりこの地に隠棲するのでした


萌えいづるも 枯るるもおなじ 野辺の草 いずれか秋に あわではつべき


清盛の元を去るとき障子に書き残した祇王の歌です


そして 17歳の仏御前は清盛の心を捉えても勝ち誇ることなく祇王を思い遣るのです

男の心は移ろい易く いずれはおなじ身の上の白拍子ということを悟り 17歳の若さで祇王を追い   

この山里で尼僧になる決意をするのでした 


若い 美しい女性4人のこの地での念仏三昧の日々 安らかな往生が叶えられたということです

女性が女性の恋する哀しみを自分の身に置き換えて同じ苦しみに耐えたその信念の強さ

祇王への恩を忘れない仏御前の義理堅さ 心意気の尊さをただただ偲ぶだけのわたしでした

 


木々の間に真っ赤な藪椿が 祇王 祇女 仏御前の 気高さと潔さの証のように見えたのでした 





激しく哀しい恋物語も今は昔 何事もなかったような静寂

名残を伝えるように平清盛の供養塔と祇王 祇女 仏御前 母・刀自の石碑石塔が苔生したこの庭園の左手に並んでいます