わたしは毎日、駿と学校へ行くようになった。そして、リストカットをしたり、缶チューハイを飲んだりするのをやめた。

学校へ行かなくなる前と同じ状態になった。家の人にしてみれば、ただ学校へ行くのに家を出るのが早くなっただけだ。駿と学校へ行くためだ。

だけど、雨の日は駿とチリ紙交換車と戦った。街を守るためだ。雨だと学校へいかないからと言って、先生も親も責めることはなかった。

 

わたしは家の帰り、ただ途中で赤ちゃんを見かけた。その赤ちゃんは機嫌よさそうにしていた。それが、わたしと目があうと泣きだした。わたしの顔が怖いのだ。そうだ、それを自覚して、学校へ行けなくなったんだ。

 

梅雨はまだ続いていた。雨の日、駿と街を守るために戦う。しかし、その日は駿の様子がおかしかった。きた。チリ紙交換車が街を壊しにきた。でも、駿がいつもと違う。わたしは駿のおでこに手をあててみた。

「すごい熱があるじゃないの。駿は寝てないと」

「いや、ぼくは戦わないといけない」

「だめよ。この雨降りに、その熱で死んでしまうわ」

「ぼくは神様に守られているから、死なない」

だが、駿は自分で立っていられなくなったようだった。

わたしは顔が怖いだけでなく、怪力もある。だから、街を守る戦士になることになったのだろう。駿をお姫様だっこをするようにもちあげて、駿の家に入り部屋のベッドに寝かせた。駿はとても、具合が悪いようだ。

「大丈夫よ。今日はわたし一人で平気。駿は風邪を治して」

街を守る戦士がいないとわかった、チリ紙交換車は駿の家に近づいてきたようだった。