幼少期、朝ごはんはいくらぼくが早く起きても弟優先だった。

 それが現在では一人が死に、一人は独立した。

 父は断酒会で弁当をもらってきた。父は偏食で、食べものは嫌いなものが多い。弁当はぼく一人で食べた。60になったとしても子供はぼく一人だからだ。

 

 乳児期、弟も生まれる前、母はぼくのお守りもつけず、食器も洗わずに出かけることが多かった。ぼくはその洗い物ができるようになりたかった。その望みは叶っている。ぼくは朝昼晩の食後の食器洗いをするようになった。