ちばのひろこです!
今日は初めて知って、驚いた日本にも伝わる「シンデレラ」のお話のルーツのお話です。
シンデレラのお話を知っていますか?
どうしてもディズニーのシンデレラ城やカボチャの馬車やガラスの靴を想像してしまいます。
原作は、グリム兄弟が各地に伝わる伝承された童話をまとめたグリム童話からきているといわれています。創作をしたのは、正確に誰なのかという事はわかっていません。
先日、BSフジで「民話発見伝2」を見ました。
昨年の夏ころに「民話発見伝」が放送され、その時に山梨の語り部として登場したのが、私の読み語りの師匠の藤巻愛子さんでした。
今回は、出雲に伝わる民話「吉祥姫」のお話を掘り下げての放送でした。
吉祥姫の民話
遠い昔のこと。帝の夢の中に神様が現れ、「この絵にそっくりでこの靴が足にぴったり合う娘を見つけなさい。必ず立派なきさきになる」と話した。
目を覚ますと枕元に美女が描かれた巻物と一足の靴が置かれていた。
天皇はすぐに巻物と靴を持って、大勢の家来とともに娘を探しに出掛けた。各地で大勢の娘を集めて顔を確認したが、巻物にそっくりな娘は見つからず、気付けば出雲の国に。同じように多くの娘を集めていると、1人だけ見向きもせずに田んぼで働く娘がいた。
家来がそばへ寄って話を聞くと、「病気の母のために働いており、田んぼを離れるわけにはいかない」。そう言って顔を上げた女性は、なんと巻物の美女にそっくり。家来から話を聞いた天皇がすぐに女性を呼んで靴を履かせると、ぴったりと合った。
喜んだ天皇は娘を母親と一緒に都へ連れ帰り、きさきとして迎え入れた。娘は「吉祥姫」という名前で幸せに暮らしたという。
位の高い男性に見初められ結婚した吉祥姫のお話は、奈良平安時代770年ころの光仁天皇のころ。
グリムのお話の1000年も前の話。。。
1697年『サンドリヨン』 ジャルルペロー作
1812年『灰かぶり』 グリム童話
関西大学の浜本隆志名誉教授は日本のドイツ文学者で、シンデレラの専門家だそうだ。
シンデレラに似たお話は世界中で700~800あると言われているとか。
「ロドピスのくつ」
古代エジプト紀元前5~6世紀ころのお話だそうだ。
水浴びをしているロドピスの靴をわしが奪って飛び去り王の膝の上に置く。王は靴の合う女性を探しコドピスの足に合い妃にする。
このお話はシンデレラのルーツと言われている。
ヨーロッパに伝わったのは
古代エジプト「コドピスの靴」
↓
トルコ 「毛皮むすめ」
↓
イタリア「灰かぶりねこ」
↓
フランス「サンドリヨン」
↓
ドイツ 「灰かぶり」グリムのシンデレラ
もう一つの流れのルート
古代エジプト「ロドピスの靴」
↓
中近東「ハンチ物語」
↓
中国「イェ・シェン」
↓
朝鮮「コンジ・パッチ」
↓
日本「吉祥姫」
吉祥姫とロドピスの靴の共通点として
ふしぎな出来事
きっかけは靴
王と結婚
なぜ出雲に伝えられているのか?
その当時、奈良平安時代は出雲は日本の玄関口だった。
そして、その時代にも神に仕える者は靴の形をしたものをはいていた。
また、明治以降にヨーロッパからシンデレラのお話は、坪内逍遥の「おしん物語」として日本に入ってきているそうだ。
日本の昔話も各地にたくさんの似通った話がありますが、世界各地の昔話や民話も同じような話がたくさんあり、人々の口承文学としてあちこちに伝わっていったのだと驚きました。