ブックディレクターって知っていますか? | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

道産子のめめさんです。

2月の最後の連休は次女の挙式のため、梅が満開の大阪へ行ってまいりました。

3010グラムで生まれ泣き虫だった娘が、札幌から遠く離れた大阪の地で多くの知人友人に囲まれ、幸せそうに笑っている姿を見て本当に逞しくなったなぁと感じました。これからも多くの方々のお力を借りながら成長させて頂くことでしょう。新しい家庭を築きながら将来社会貢献できる力も養っていってほしいなと願っています照れラブラブ

挙式の翌日は家族でUSJへ!そして翌々日は、大阪天満宮参拝と、いつか訪れたいと願っていた【こどもの本の森 中之島】にも行くことができましたスター

 

 

  今日のブログは、【こどもの本の森 中之島 探訪】を書こうと思います。

 

皆さんは、大阪の中之島にある青りんごのオブジェが有名な「こどもの本の森」へ訪れたことはありますか?

(*この青リンゴは米国の詩人、サムエル・ウルマンの詩「青春」をモチーフに、「若さとは、年齢でなく心の持ちようだ」というメッセージに共感し、安藤氏自身がデザインしました。『挑戦心にあふれる青春のシンボルとして多くの人に触れてほしい』との願いが込められています。)

こどもの本の森中之島は

【こどもたちに多様な本を手にとってもらい、無限の創造力や好奇心を育んでほしい。自発的に本の中の言葉や感情、アイデアに触れ、世界には自分と違う人や暮らしが在ることを知ってほしい。そんな想いでつくられた文化施設です。】

大阪出身の安藤忠雄氏が大阪市に寄贈された文化施設で2020年7月5日に開館しました。約2万冊の書籍は寄贈本ということで驚きました!

今回私は、館長の伊藤真由美さん(図書館流通センター)に直接お話を伺いながら館内を堪能させて頂きました。必ず入館予約は必要ですが空いている時は予約なしでも入れます。土日祝はほぼ満員だそうです。私も予約をしましたが、訪れた日が火曜日だったので親子連れが数組と老若男女30人程度だったのでゆったり拝観することができました。スーツ姿のおじ様もチラホラ!見えたのは、伊藤館長曰く、平日は国内外の建築関係の方々が多いようですと。さすが、世界に名の知れた建築家の安藤忠雄氏の建築物ですものねウインク

また伊藤館長さんはここは、文化施設で図書館ではないので図書館法に関係なく運営していけるので、自由で親しみやすい文化施設を目指して色々なイベントにも力を入れているとにこやかにおっしゃっていましたおねがいラブラブ

 

 

  さぁ~入館(*^^)v

【こどもの本の森中之島】は、鉄筋コンクリート3階建で延べ床面積は約800㎡!

入館するとすぐに左手に受付や右手にオリジナルグッズ販売コーナーがあり、寄付金箱も置いてありました。そのまま進むと左手に、安藤忠雄さんの直筆サイン入りの著書があり、名誉館長のノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥さんが幼少の頃に読んだ本も紹介されていました。

 

 

  2万冊の書籍は誰が?

さて、2万冊の書籍は誰が選書して館内に配置したのか?館長の伊藤さんに尋ねてみると、ブックディレクター幅 允孝さんという方でした。(幅さんは、本を手に取る機会を点在させたい、読み手の心に刺さる本の差し出し方を常に念頭に置いて2005年から有限会社BACHを設立されています。この方の取り組みが本当に素晴らしいのでぜひコチラを検索してみてください。)

 

幅さんは、乳幼児から楽しめる絵本や幼年童話、児童文学、小説、各分野の図鑑、自然科学書、芸術書など様々なジャンルの本が面出しを多く12のテーマに分けて展示し、床の素材や椅子・家具などもこだわり読書環境にも重点が置かれているのを感じました。

<テーマの紹介>

テーマ1自然とあそぼう 2体をうごかす 3動物が好きな人へ 4まいにち5食べる 6大阪→日本→世界7きれいなもの     8ものがたりと言葉 9未来はどうなる ?10将来について考える 11生きること/死ぬこと 12子どもの近くにいる人へ

 

  面白いものを見つけました!

絵本の中の一節の言葉がサインのように彫刻風のオブジェになっているのです。

例えばテーマ3動物が好きな人への棚には「ぼくがめになろう」という文字があって『スイミー』の本がすぐに手に取れるように置いてあります。その棚には、動物好きには堪らないあらとあらゆる動物が出てくる絵本が並んでいます。絵本だけではなく図鑑や大人向けの専門書に近いものもあり、子どもが一人で何かの課題や答えに到達できるような選書になっていました。

 

絵本の一節がオブジェのようになっている

 

ここは小さい赤ちゃんがお母さんに抱かれたまま読み聞かせをしてもらっていました。

 

  一番上の絵本はどうやって取るのかな?

下から5段目より上に陳列してある本は、取りやすいように一番下の棚に並んでいます。なるほど爆  笑飛び出すハート

 

 

  一番の上の本の配置換えはどうするの?

面出しになっている本は、定位置であり配置換えはない。ということでした。長い時間に耐えうる本を選書をしたので配置換えはしないということでした。表紙を見るだけでホッとするようなロングセラー絵本から思わず手に取りたくなるような絵本がお行儀よく美しく並んでいます。もちろん震災を想定した建築物であり、また5段以上の棚の面出しの本には全てテグスで止められていました。

エントランスから入るとそこは2階になっていて明るくて清潔感が感じられます。いたる所に座る場所がありました。

  イベントや読み聞かせの時間もありますか?

私が訪れた平日の時間帯でも読み聞かせを2冊してくれました。聞きたい人は階段に座って聞きます。読み聞かせに参加しない人は引き続き自分の見たい場所で本を手に取っていました。土日祭日には音楽を取り入れたイベントやぬいぐるみお泊り会、春休み親子経済教室など多彩な企画がありますチョキ乙女のトキメキ

 

休日は子ども達でいっぱいになるのが分かりますね。

 

  子どもに一番近い大人の味方

<テーマ12こどもの近くにいるひとへ>

私はこのコーナーがあることが嬉しかった。こどもたちの一番身近にいるお母さん・お父さんに寄り添ってくれる本があること。食事・健康・育児の悩みは勿論、ジェンダー・ヤングケアラー・ディスレクシアなど幅広い選書。なにより私がいつも絵本講座でお勧めしている児童精神科医の佐々木正美先生の著書が何冊もあった。幅さんは、「何か課題を感じている人が、なるべくなだらかに答えへと辿り着ける可能性がある本や、答えとなるものの近場まで誘い、自分で考えながら本を手に取ってもらうような選書と本の差し出し方を心掛けています。」とおっしゃっています飛び出すハート

子育てに孤独を感じたり悩んだらここに来てほしい。寄り添ってくれる本が必ず見つかります。とスタッフさんが言っていました。

  北海道でも「こどもの本の森」が!

実は2026年に北海道大学の構内にも安藤忠雄氏の建築によるこどもの本の森が開設される予定です。先日、札幌市図書情報館1Fサロンで「ブックディレクターが聞く、こどもたちのための図書館像」と題して幅 允孝さんが普段の本との接し方や新しいこどもの図書施設に求めることを札幌市民とグループインタビューするイベントがあり参加してきましたウインク飛び出すハートオンライン絵本会ののりちゃん(佐賀のり子さん)も来ていました。私は静も動もある空間、子どもが五感を感じられるようなこどもの本の森になったらいいなと思っています。

 

先日札幌市図書情報館で、ブックディレクターの幅 允孝さんから直接お話が伺えました。

  本日の絵本はこれ!

『もじもじこぶくんのピンクのぼうし』

小野寺悦子:文 きくちちき:絵 福音館書店/2024年3月24日

はずかしがり屋でいつももじもじしているこぶくんをご存知でしょうか?

こぶくんが初めて自分で選んだ帽子はピンク色。この帽子をかぶっていれば元気いっぱいでした。ところがある日、ピンクの帽子はすべり台で遊んでいる時にぴゅーっと風に飛ばされて、ちいさなきかんぼのもこちゃんの前に落っこちてしまいます。もこちゃんはピンクが大好き。一度つかんだらはなさない。こぶくんはもじもじ・・・・。こぶくんは「私もピンクになりたいなぁ~♪」って桜の木の下で嬉しそうに歌っているもこちゃんを見て大きな声で「そのぼうしかしてあげるー!」と言いました。そして春の花で花かんむりを作って待ちました。もこちゃんは、ピンクの花かんむりとこぶくんのピンクのぼうしととりかえっこしてくれました。ふたりともとってもピンクがおにあいでした。

 

今年ももう少し暖かくなったら日本列島の西から東へ桜前線が上がってきます。こぶくんのぼうしと同じピンク色の🌸桜の花があちこちで満開の姿を見せてくれますね。

 

🌸お知らせ🌸

毎月4日の20時から開催しているオンライン絵本会ほしのひろば

第19回のテーマ「桃色の絵本」ですよ~!どんな絵本の持ち寄りになるのか楽しみですね~ウインク是非ご参加くださいネ!