ようこそ猫町文庫へいらっしゃいました。
11月は猫町文庫の看板にオレンジのリボンを飾ります。
オレンジリボンを知っていますか?
「オレンジリボン運動」は、
子ども虐待防止のシンボルマークとしてオレンジリボンを広め、
子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動です。
児童虐待防止法第2条において、子ども虐待とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者)がその監護する児童(18歳に満たない者)に対して行う行為として定義されています。また、虐待の行為は、以下の4つに分類されています
*身体的虐待
*心理的虐待
*性的虐待
*ネグレクト
子どもが親から虐待を受けたとして児童相談所が相談を受けて対応した数は昨年度、20万7000件余りで過去最多を更新したことが、厚生労働省のまとめで分かりました。
厚生労働省の改正版「子ども虐待対応の手引き」には、「子ども虐待は、子どもの心身の成長および人格の形成にも重大な影響を与えるとともに、次の世代に引き継がれる恐れがあるものであり、子どもに対する最も重大な権利侵害である」と記載されています。
なぜ、子ども虐待が起こってしまうのでしょうか?
1・保護者が病気や障害、育児不安などの精神的に不安定な状態であるなど、親自身が育児にエネルギーを注ぐことが時間的、精神的に難しいといった状況で子どもと向き合わざるを得ないことがあります。また、親自身が虐待されていた経験がある場合もあります。
2・家族をとりまく社会環境が変化しています。核家族化が進み、身近に育児を手伝ってくれる人や相談相手がおらず、地域から孤立しやすくなっています。また、経済的な負担も大きな要因になっています。
3・子どもは脆弱な立場に置かれ、しつけという名のもとの体罰から虐待がはじまってしまうこともあります。
子どもたちはいつでもお父さん、お母さんが大好きです。
自分がいけないから叱られているんだ、もっといい子にならなくちゃいけないんだ・・・と頑張る姿さえみられます。
そんな子どもの心を描いた絵本を紹介します。
MOMO/作 YUKO/絵 クレヨンハウス 2003年発行
(現在品切れ中です。)
熊のぬいぐるみがボロボロになっていきながら叫んでいます。「なんでうんだの・・」と問いながらも愛されたいと叫んでいる気持ちに胸がつぶされます。
小さな子どもがひとりで読むには、怖いかもしれません。でも、作者MOMOさんの思いを、大人は、知ってほしい。そしてこんな思いを子どもにさせてはいけないんだ!と改めて心に刻んで欲しいと思いました。
川﨑二三彦/監修 北原明日香/絵 少年写真新聞社
2019年発行
子どもがうちに帰りたくない時ってどんな時でしょうか?
公園で出会ったぼくと乱暴者のあいつ。
ぼくはでいやなことがあった。あいつもいやな事があったんだ…。
こんなことは誰にもいえない、わかってもらえない・・と思っていることでも、人に伝えることで何かが変わることがあります。
この絵本は、学校の図書館に置くべき絵本だ!!と
思いました。
学校図書館なら、タイトルが目に入る可能性有りです。
家に帰りたくないなぁ〜と、思うことって、誰にでも一度くらいは、あるのかもしれません。そんな時、手に取って、ぼくとあいつが、自分の思いを代弁していたら…誰かに伝えてみよう!と思ってくれるかもしれません。
児童虐待のトラブルを抱える子どもたちへ「だれかに話してみよう」とメッセージを伝える絵本です。
11月は児童虐待防止推進月間です。
児童憲章・・
「児童は、人として尊ばれる」
「児童は、社会の一員として重んじられる」
「児童は、よい環境の中で育てられる」
わたしたちひとりひとりが「子育てにやさしい社会」を作ることが子ども虐待の防止につながります。
絵本おばちゃん、おせっかいおばちゃんがいっぱいの社会であればいいなぁ〜と思うのです。
最後に‥
こんな、ギューッをしてもらえたら、幸せだろうなぁ…読むとほっこり温かくなる絵本を紹介します。
キューライス/文 ひぐちゆうこ/絵 白泉社 2020年発行
子ねこのおかあさんは体がとっても長いのです。ある風の強い日、子ねこは母さんのしっぽのところにとばされてしまいました。お母さんの顔がみたくて走っていこうとしたのですが、とっても遠くて子ねこは疲れてとうとう眠ってしまいました。心配したお母さんは長いしっぽで子ねこを抱き寄せます。
長いからだで子ねこを包み込む最後のページにお母さんの溢れる愛情を感じます。
あそびにきてくれてありがとうございました。
世界中の子どもたちが、お母さん、お父さんにギューっと安心して抱きしめてもらえますように。
では、またね~ byとしさん
《今月のneko photo》