知床は日中も20℃そこそこ。
秋桜に秋風がそよいでいます
北海道の元気印!たかたかです。
私は往年のNHK朝ドラファン。
現在放映中の『ちむどんどん』にも、毎朝ハラハラドキドキ、笑いと涙の篤~い人情に絆されて心地よく一日をスタートさせています。
先週、ヒロインがついに結婚!
料理人として勤めている銀座の高級イタリアンレストランで披露宴が行われ、上司である女性オーナーから、その店名に由来される名言に肖った言葉が餞とされ、朝からじんじんしてしまいました。
《汝の立つ処深く掘れ、そこに必ず泉あり》
フリードリヒ・ニーチェ
以前、私の心の支えになった渡辺和子さんの名著『置かれた場所で咲きなさい』を思い出します。
あなたの“いまここ”を深く掘り続けると、
必ず泉が湧く!花が咲く!
そんなことを思っていると、
ふと浮かんできた絵本とエピソードがありました。
今月初旬行われたミッキー絵本ゼミの最終講義の前段研修として、旭川から北に50kmほどの剣淵町・絵本の館を訪れたときのこと。
半田教育長の丁寧な「絵本の里けんぶち」の取り組みについてのお話をお聞きした後、現在の西岡館長が
「この剣淵という町の素晴らしさを海外の人に知ってもらい、旅行に来て欲しい」という思いを込めて絵本を作ったというプロジェクトにかけるお話を、熱く語ってくださいました。
手にされていたのは、台湾の絵本作家による絵と文で書かれた剣淵を紹介する絵本でした。地元作家による絵本をそれぞれの国に置く事に拘った取り組みとのこと。
え~~~っ、でも!?!?!?
私には台湾華語は珍紛漢紛チチンのプ~・・・
…ですが、「絵を読む」と、
剣淵町の美しい四季折々の風景とそこに暮らす生きものたちが幸せそうに生き生きと描かれています。
漢字の意味を辿ると、何とな~くあらすじもわかってくるような気持になりました。
『尋找顏色 繪本故郷劍淵之旅』
(訳:色を探して 絵本の里けんぶちの旅)
文・圖 陳瑞秋
小魯文化事業股份有限公司 2017年5月
(実はこの本は、リアルゼミ講座にて、見事!チーム発表人気第一位に輝いた賞品として我がチームにいただき、代表して私の手元に置いてあるものです!\(^o^)/
この日本語訳をミッキー先生の大学の院生にお願いしております。)
コロナ前の北海道への海外渡航者は年間150万人。
その多くは、中国・韓国・台湾・タイなどの東南アジアの人びとであり、“雪”が人気でリピーターになっているという調査に基づいた絵本プロジェクトでした。
剣淵の冬の風景からこの物語は始まります。
我が町の魅力を掘り、
新しきを意義ある形にして挑戦し続ける
小さな町・剣淵。
どんな時代の推移にも、きっと美しい泉がこんこんと湧き、美しい花々や六花(雪)が季節ごとに花を咲かせるのだろうなぁ。
またここを訪れたいと思いました。
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あら… 聴こえてきました!
「だからわたしはここがすき」
「やっぱりぼくはここがすき」
この言葉がリフレインしてくるのは、
著者 荒井 良二
偕成社 2011.12.02発行
繰り返しやってくる朝、窓をあけて一日が始まり、同時に未来を感じる…
この本はファンがとても多いので野暮な解説は止めましょう(^.^) 読めば読むほどに虜になる本です。
もう一冊・・・
どうしても今だからご紹介したい、
自分の村が大好き!という本があります。
作: 小林 豊
ポプラ社 1995年12月
アフガニスタンのパグマンという小さな村で暮らす少年ヤモの日常を描いています。
何年も民族同士による内部戦争や紛争が続き、その上更に外的戦禍に翻弄されるアフガニスタン。しかしそんな国でありながらも、このパグマンでは春は色とりどりの花々が美しく咲き、夏にはあんずやすもも、さくらんぼが豊かに実る豊かなで美しい村なのです。戦争に行ったお兄さんの代わりにヤモは市場にさくらんぼを売りに出かけます。
私たちにアフガニスタンに対する先入観があるからこそ対極的に映る、その美しい風景と人びとのあたたかな日々の暮らしは、尚更心に刺さります。
いま私の住んでいるところがパグマンだったら?
ウクライナだったら?
かつての戦時中の日本に生きていたとしたら?
この本の最後の絵のない一頁に、厳然とした事実を目の当たりにします。
今いただいている、豊かで幸せだと感じる日々に感謝せずにいられません。
そして同時に、戦禍に苦しんでいる国々も私たちの住む処と同じく、元はこんなに美しく豊かなのだと、心に留めていたいのです。
作者の小林豊さん。
◆この絵本を書きたいと思った経緯や思いが、インタビューとしてボプラ社のNoteに詳しく掲載されています。
https://note.com/poplar_jidousho/n/n567417c463df
蛇足ですが、絵本ゼミでかこさんに教えていただいたばかりの『えほん北緯36度線』の著者でもあります。(かこさんのブログ→
https://tulip-green.blog.jp/archives/2022-07.html)
‥‥さあ、
今、この私にできることは何でしょう。
『ふしぎなガーデン』
知りたがりやの少年と庭
ピーター・ブラウン/作 千葉茂樹/訳
ブロンズ新社 2010/1
緑のない荒んだある都会。
廃線となった高架鉄道の線路跡に、枯れる寸前の草木を発見した少年リーアム。彼はこの草木を助けようと世話を始めます。
いつしか草木は息を吹き返し、緑がビルの間を縫うようにどんどん街に広がっていきます。
彼の真似をして小さな庭師達も街のあちこちに現れ…
一人の少年の好奇心と小さな行動が、いつしか街を、人を変えた!そんな素敵な、本当にあったお話です。
因みに、訳者の千葉茂樹さんは北海道出身です。
自分ごとにしてみると、
凡庸な一人の絵本の伝え手が、
自分の立つ場を掘って、泉を湧かせ、
街に人の心に、緑と花を咲かせていく・・・❣️
あ~、なんて素敵な生き方だろう。
私の絵本掘りの旅は、マイペースながらも独自スタイルでまだまだ続くのでしょうね~(≧▽≦)
最後までお読みくださりありがとうございます。
私の立つ処=大好きな場所で、大好きな仲間と。
絵本で、朗読で、いまを走って生きるたかたかでした💨💨
…そういえば、
動物占いでは長距離ランナーのチータでした。
なるほど〜(^^;;