国歌はラブレター『ちよにやちよに』 | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

 

 


わがきみは
ちよにやちよに
さざれ石のいわおとなりて
苔のむすまで


これは、

君が代の元歌とされる
今から1100年ほど前に「題知らず詠み人知らず」として
古今和歌集に記されている和歌です。

「わが君と相手を呼ぶのは女性!」と言われる時代に、
愛する人に贈られたラブレターです。


愛するあなた。
あなたが、ずっといつまでもいつまでも
長生きしますように~
例えば細石が巌となっていくほどずっと。。。
そこに苔が生えるようになるまでずっとずっと。。。

 



みたいなラブレターなんです。

そこから、この歌は旅をします。

 

古今和歌集から約100年ほど経った1013 年ごろ、
藤原公任によって『和漢朗詠集』で、


きみがよは
ちよにやちよに
さざれ石のいわおとなりて
苔のむすまで


と編纂されました

そこから、

能の「老松」にも歌われ、
https://www.youtube.com/watch?v=QaBxJUc-HBA
この動画の1分3秒のところから、はじまります。

さらに、
明治2年、英国のエジンバラ公の来日に際して
「国歌を持つべき」という進言を受けて、
当時砲兵隊長だった大山巌という人が、
古今和歌集に長寿を祝う「賀歌」の筆頭として愛されてきたこの歌を選んだ

 

というのが、

国歌きみがよの始まりとなります。

(なんでも大山巌が愛誦していた薩摩琵琶歌「蓬莱山」の一説だという説も)   この3分58秒あたりから歌われています。

さらに、いろんな楽曲がつけられたのち、
今の雅楽の曲君
が代になりました。

こうして君が代は、

その後、翻弄されながらも

平成11年法律で正式に国歌となるまで、

長い長い旅をつづけたのです。

昨年から、国歌に興味を持ち始めて
多くの人と話し、いくつかの本を読んできました。

中でも、面白かった弓狩匡純さんの著書『国のうた』。
世界の84の国歌が紹介されている本です。

この本を読むと、
  国の名前もつかない。
  行進曲でもない。
  地名も出てこない。
  神も王もない。
  ラブレター

そんな国歌は、日本だけです。

多くは、生々しい侵略や戦争など、

多くの命の犠牲のもとで生まれた歴史の伝承者としての役割を持っていて、
隣国との戦いに奮い立つ歌であったり、
植民地支配から独立を願う自由への賛歌であったり。
立ち上がる勇気の歌だったり。

 

しかし、世界の歴史を重ねて読むと、

国民を守り国土を守るための

愛の歌なんだな~と、理解することができます。
もちろん自国の自然や恵みに感謝する国歌もあります。

どの国歌も美しいと思いました。

そして、どの国歌も、日本と同様、歴史を丸ごと受け入れたものでした。

さまざまな国際大会などで流れる国歌。

 

君が代の意味を知って、

その和の心を胸に歌っている人はどのくらいいるでしょう。。。


日本人としての誇りを!!
新しい歴史のための賀歌として!!
未来の日本を担うこどもたちに、

 

「国歌はラブレターよ」と知ってほしい!

そんな動機で、
私は、作者に、絵、訳、出版社をつなぎました。

そして、
絵本の作りに多少の蘊蓄を語り、
構成にあれこれ口出ししたことで、
とうとう、プロデュース松岡沙英というペンネームで、
絵本の制作にかかわることになり、
奥付に載せていただいています。

 

7月9日出版されることになりました。

 



作は、博多の歴女:白駒妃登美さん

英訳はオンライン絵本会でも英訳も読んでくれたミッシェールさん。
今の読み手の「カメラテク」は最初彼女から教わりましたし、
絵も朗読で協力してくださった吉澤みかさんです。

出版社は長野の出版社:文屋さん

オンライン絵本会にも多くの協力をいただいています。

さらに!!

帯は、国文学者の中西進さんが、推薦文を書いてくださいました。
これには一同泣いた!!
こちらから読めます。

この絵本の誕生を、先日fbで紹介しましたが、

その時友人が、シェアしてくれて、


ねぇねぇ、最初に歌われた君が代の「君」って、彼氏のことだって知ってた?
それが絵本になりました。
もし、そうだったなら、
めっちゃ若き乙女の歌だなぁ。。。
だって、疲れた夫婦じゃ千代に八千代にって
歌わないもの。

って書いてくれ、
確かに~~~と、大笑いしたけど、

この絵本の制作チームは、「君」


この地球に生きるすべての命・・・と解釈しています。
 

森も、水も、空気も
八百万の神を信じる日本人らしく
虫も動物も。



オンライン絵本会でもぜひ読んでほしいです。

絵本は、Amazonまたは
出版社のHPから購入できます。

いつか出版秘話も書いてみたいと思います。


『国のうた』

著者:弓狩匡純

出版社:KADOKAWA
 (2020/2/21)





 

 

 

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1100年も前の乙女の心の内を綴った歌が、時代の運命に晒されながらも、こうして現代の私達の手元にある……考えただけでも壮大なロマンが広がります。

どんな国でもどんな時代に生まれても、

人を慕い思う心は、千代に八千代に・・・・・。
人として本当に大切な真善美は、こうして形としても受け継がれる。

みちゃちゃさんのプロヂューサーとして溢れる出る筆致!この歌と絵本がどれほど心に届くかを想像しています。いつかの出版秘話も楽しみです。

 

編集局 たかたか