永遠ではないいのち   / Guest Writer : しげっち | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

      

 

こんにちは。

札幌で看護師のたまごを育てているしげっちです。
この春ひよこになって旅立ったひよこたちは、今頃緊張して病院で働いていると思います。そしてまた、あたらしいたまごを迎えました。
さて、みなさんは看護師のイメージってどんな感じでしょうか?

看護師は人のいのちを預かる仕事といわれます。
私がはじめて、看護師として人の死に接したのは、新人になって2ヶ月ほどたった頃でした。4才の男の子でした。病室で笑って、「しげっちなんか嫌い!」などと言っていた子が徐々に話せなくなり、意識もなくなっていき、天国に行ってしまいました。悲しかったけれど、その病室の外には、病気と闘っている他の患者さんがいます。ずっと泣いてはいられません。

あたりまえですが、人は必ず生きたらいつか死を迎えることが決まっています。

昨年、父が亡くなりました。
3年ぐらい前から認知症がひどくなり、施設に入所していました。コロナ禍でずいぶん会えていませんでしたが、最後のほうはもう私のことも判らないようでした。肺炎で食べられなくなって、衰弱して亡くなりました。
でも、父は十分に自分の命を生きたと思っています。自営業を40年以上継続させたし、70才で終えたあと、海外旅行にも行っていたし、好きな釣りをして、山に登って、カラオケも歌って。

それぞれの人生を精一杯生きる。とっても大事なことだと思います。
看護師はなるべく元気でいられるように、たとえ治らない病気だとしても、その人が悔いなく生きられるようにサポーターになるのがお仕事です。

オンライン絵本会が始まったとき、少しだけお手伝いしました。
そのとき、私が読んだ本を紹介しましょう。

はじめて読んだ本は「これはのみのぴこ」(谷川俊太郎・作、和田誠・絵)でした。

 

     
     

  『これはのみのぴこ』

  作: 谷川 俊太郎   絵: 和田 誠
  出版社: サンリード  発行:1979年


のみのぴこからはじまっていろんな人が登場します。いろんなところで、人は、動物は、世界は広がっているんだな~って感じます。



次は、
「わすれられないおくりもの」(スーザン・バーレイ 作・絵)でした。


      

  『わすれられないおくりもの』
  作・絵: スーザン・バーレイ   訳: 小川 仁央
  出版社: 評論社   発行日: 1986年10月


この本では主人公のあなぐまさんが死んでしまいます。でも、みんなの心に残っているからさみしくないって教えてくれます。

実は、この本を私に送ってくれたのは、絵本会のはじまる半年ぐらい前に亡くなってしまった私の大切な友達のお兄さんでした。だから、この本は絶対読みたかったのです。

こんなふうに、絵本はいろんなことを教えてくれます。そして人の死に関連する本もたくさんあります。
子どもには死がどういうことかを考えるためもあると思いますが、大人にとっても命の意味、死の意味を考えさせ、そして慰めてくれるものです。

今、みなさんは元気ですか?


限られた生命を大事にして、

健康第一で、よく食べて、よく寝て、よく動いて、

好きなこと、たくさんしましょうね。