『アストル・ピアソラの青春』8/31まで限定配信!
8/31までの限定配信!いい音で録れています!
『アストル・ピアソラの青春』
Teketにて!
8/11(金) 00:00 ~ 8/31(木) 23:30
ピアソラはいかにピアソラになっていったのか、をテーマにしたお話付きのコンサートです。主に、その青春時代を話しています(ほぼ、エピソードだけ)。
音楽は、ピアソラがパリでオペラ座メンバーと、またアルゼンチンに帰国してタンゴの猛者たちと、おそらく全力で闘いながら録った、気合いの入った録音から主に演奏しています。
数曲、ピアソラとは直接関係のない名曲も、構成の都合から入れています。
編成が特殊(バンドネオン+弦楽オケ+α)な上に、演奏も非常に難しい(バンドネオンが物凄いことになっています…)という条件が重なっているからだと思いますが、これまでほとんど演奏されていません。
しかしこの時期の録音、僕の一番好きなピアソラです!
すでに、ピアソラでありながら、タンゴという音楽の面白さが十二分に残っている。そう感じます。
ニューヨーク育ちで、異邦人として帰国した16歳のピアソラが、タンゴを象徴するような存在であった、トロイロの下で修行する。独立して作った自身の楽団を経て、悩むピアソラはクラシックに活路を求め、パリに作曲留学します。そこで彼は、自分の道を決めることになるのです。
パリでの録音は、人生を決めた師との出会い、その後の修業を経て、帰国前に録ったものです。
この中で、タンゴをおそらく弾いたことのないオペラ座の音楽家が、曲によってはですが、タンゴらしいニュアンスで弾いているのです!
そこには、ピアソラがどうしても出して欲しかったタンゴの話法があって、丁々発止のやり取りの結果、最後は何か分かりあった、そんな過程があったはず!そう、僕は想像します。
反則なことに、今回配信のコンサートでは、元の録音にはいなかった、タンゴのピアノ、ベースがバッチリ入っています。
アレンジが、タンゴ未経験者でも成り立つように、かなり特殊に書かれているので、タンゴ百戦錬磨の彼らもいつも通りにはできないのですが、タンゴのリズム、語法がしっかりと入りました!
当時のピアソラの思い描いた音楽に、もう一歩近付いた部分はあるのではないか。そう思っています!
帰国後の録音は、逆に、タンゴの名手たちが演奏しているので、その曲を普通のオケのように譜面を弾くだけでは、音楽になりません。品川フィルはそれを何とかタンゴにしないといけない。
そういった訳で、初日のリハはバラバラ、音もヘニャヘニャになり、予想通りとはいえ、非常にキビシイ出来に。
それが、聴いてもらえれば分かるのですが、クラシックらしいクオリティを持ちながら、かなりタンゴらしいサウンドに仕上がっていると思います!少なくとも、クラシック奏者が演奏している中では、僕はこれまで聴いたことのないレベルになっています。
若き日のピアソラの、人生を切り拓く闘い。
それをどこまで描けているか。色々思うところはありますが、楽しんでいただけるものに仕上がっていると思います!
出演:
構成・ソロヴァイオリン 宮越建政
バンドネオン 北村聡
ピアノ 松永裕平
ベース 田中伸司
指揮 河村 逸平
品川フィルハーモニー・アンサンブル
演奏曲順:
プレパレンセ、ラ・クンパルシータ、ノニーノ、パリのカナロ、心のすべて、栗色と青色、バンガルディスタ、セーヌ川、ピカソ、勝利、さらはパリよ、ミエド、リベルタンゴ、デル・バホ・フォンド、インペリアル
※注意事項ですが…、色々な変更の結果、最初の方にものすごく話を詰め込むことになり、最初の方の曲間がとても長くなってしまいました。曲は前述の順なので、話は飛ばし飛ばし見ていただけましたら…。