人間の、甘い囁きと、啜り泣きに寄せて
バタバタしているうちに、もう2月も9日。雪が東京を覆っています。
この数年、思い続けていることがあります。
シンプルなメロディーを、そのまま聴いている人の心に届くよう弾ける―――
これが、とても大切なことではないかと。意外に思われるかもしれませんが、それは難しいなあと。綺麗な音だなあとか、上手だなあとかではなく、「心が震えた!」「いい音楽でした!」というような演奏をしたいわけです。それが、僕が演奏で実現したいものですし、それは必要とされる音楽なのではないかと思うのです。
ヴァイオリンは、囁くことも、啜り泣くことも、叫ぶこともできる、声のように表現できる楽器です。ハスキーヴォイスやしゃがれ声の歌手のように歌うことだってできます(僕には出来ませんが、やれる人はいます)。この部分は、使われることがあまりないように思います。
しかしやはり、元々が歌の曲を演奏するときは違います。譜面どおり弾いてもカッコがつかないし(同じ音符が同じ音程で連続することも多い)、また言葉がないので、ただ弾いているだけでは、一番と二番もない。ぜーんぶ一緒になって、飽きられてしまいます。
声で表現する。もちろん、ベルカントにも歌うし、フェイクやインプロも多少入れるけれど、あくまでヴァイオリンの声で歌を表現する。そうやって、メロディーが心に届くように弾こうと思います。
半年ぶりの主宰ライブ、一ヵ月後です!
3月9日(日) 17時開演
雑司が谷 エルチョクロ http://el-choclo.com/
豊島区南池袋3-2-8(副都心線雑司ヶ谷駅1番出口 徒歩2分半)
出演:
宮越建政/ヴァイオリン
三枝伸太郎/ピアノ
大柴拓/ギター
チャージ:3000円
連絡先:03-6912-5539/info@el-choclo.com または、出演者までお願いします。
サルガン、ピアソラ、先ほど書いたような歌の曲、加えて、今回は少しクラシックも演奏します。
他の曲のルーツ、あるいは逆に枝葉になっている曲を選ぶので、プログラム上の違和感はないと思います。よく演奏される曲ではないと思いますが、紛れもないクラシックをやります!(絞ってはいますが、まだ決めていません)
色々な歌い方、集めて一つのライブに歌ってみせましょう、という部分もあるライブです。色々な楽しみ方があるのではないかと思っています。ぜひお運びください!