ウィーンまで飛んでけーーッ!!!
学校にいたとき、自分の相棒ピアニストとして快く共演してくれ、また毎日のように『ふるさと』(仙川駅近くにある居酒屋。およそお洒落な店でも、こぎれいな店でもなく、小汚く渋い店なので、桐朋の学生のほとんどが知らないハズだが、実は料理がとびっきり美味しい)に共に入り浸ったわが友、井出徳彦さんが、このたびウィーン国立音楽大学伴奏科に合格しました!ムーチャスおめでとう~~ッッ!!つーか、ホンットにうれしい!!!
伴奏科を受ける人のほとんどが、ソロのピアノ科を出た人だとか。激しい難関です。
彼は、2年ほど前からウィーンで暮らして、主にドイツ・リートというジャンルの修行しながら、伴奏の仕事をこなし、目が回るよう生活をしていました(時々本当に目が回っていたようです。飲みすぎで)。よく入試の準備をするヒマがあったもんです。…つい数日前、忙しすぎて先生や歌い手と予定が合わなくなって、準備ができない~どうしようー??という電話を受けたばっかりだったし。
後はドイツ語の試験だけだそうですが、そこでコケたりしないで欲しいものです。
彼はすでに、ピアノという楽器で自分の世界を語り、人を説得することができる、数少ない本物の音楽家です。
誰に何と言われようと、テクニックとかミスとか全ッ然気にせず、音そのもの、音楽そのものの練習ばかりしていた、日本では変人扱いされかねない(やっぱ変人か…笑)ピアニストです。
だから、あまり心配はしてなかったけど。
歳は10違うけど、彼を尊敬していたし、素敵な友人です。
どうでもいい人間関係とか、どうでもいい学校のこととか、ぐだぐだ語り合ったのが懐かしいです。あの時間が、僕をテレビマンから音楽家に変えていったんだと思う。良くも悪くも……
これから彼は、水を得た魚のように、瞬く間に大きくなっていくのでしょう。
さすが我が友。僕も負けちゃいられないぞ~!!!