音楽のアレンジとテレビ番組。そのちょっぴり哀しい共通点
今月は、珍しく、結婚式を2つ引き受けています
結婚式は、ビデオカメラのバイトをやっていたくらいで、細かい進行まで勝手知ったる戦場。演出やMCに合わせて工夫できて、人に喜ばれて、楽しいことは間違いない!
大変なのは、アレンジ。わざわざ生演奏を頼むくらいだから、色々お願いというものがあるのです。そこで、色々な曲をアレンジすることになるわけです。
ただ、アレンジ自体をお願いされるときに比べると、簡単でしょう。誰にでも弾けるようにする必要はなくて、共演するプレイヤーの腕前に合わせて書けばいいからです。
アレンジは、割と得意みたいで、元になる譜面(ピアノの譜面)があれば、作業自体は辛くありません。
この仕事がキツイのは、とりあえずの譜面が出来てからッ!
テレビを作っていたときと同じです…
VTR編集の番組の場合、まずはロケで撮ってきたテープをチェックした後(ラッシュといいます)、使える映像をつなぎ合わせて、粗編集(アラヘンと言います)を作ります。そこから、一旦頭を白紙に戻して、ストーリーから作り直して、コメントを書いて、再度編集します(ヘン①と呼びます)。大変なのは、ここから
CP(チーフ・プロデューサー)あるいはデスクがチェックを入れて、好き勝手なことを言ってきます笑(試写といいます)。そんなことしたら、嘘になっちゃうよー!というのも確かにありますが、大抵はこちらが説明すると、わかってくれる。じゃあ、こういうのは?ああいうのは?と言われ…「すみません、そこまで考えて撮ってきてません」…あやまる!笑
その後、上司の意向を汲みながら、できるだけ自分の言いたいことを守るように編集をし直します(ヘン②)。で、また直されるという無限地獄に突入~
結局、自分が妥協するかしないか。時間の限りに於いてベストのものにするべく、地味な試行錯誤を延々と続けることになります。
もうとにかく逃げたいッ!!!と、気が遠くなるほど(ヘン⑤くらいまで)はやって、とりあえず編集が終わったものをクリーン・ピクチャーと言います。さらに、CGなどの映像処理、テロップ、音、音楽、ナレーションを入れて、やっと終了(完パケという状態です)。…寝られる人は凄いと思う。
僕のアレンジの仕方は、どうしても、この辛い思い出(笑)を踏襲することになってしまいます。
気に入らないことは、元々山のようにある訳です。それを、自分だったらこうアドリブするか、とかアイデアを少しずつ足して、極めて地味ィ~にバージョンアップしていくのですが、いつになっても「これで完成!!」という気分にはならない笑
結局、起きてるときも寝てるときも延々直しているうちに時間切れになり、みんなで練習してみる日が来ちゃうのです。そこでも、ここは次までに書き換える、ここは作り直しますわーあはは…とかやっているうちに、他の人に負担をかけたくないので、自分の分だけムチャクチャになっていく~!!
…こんな感じです笑
何かを作る作業は似ています。結局、自分自身だけからは逃げられない。そう言ってしまえば、仕事も恋愛も人間関係も、全部同じことですけど…